【戦国BASARA】楽園空間少女 (ページ3)

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一章第一話～広がる道～ページ3

戦の真っ只中、石田三成は敵のある小部隊を壊滅させるべく、霊山に向かっていた。そこは霊の仕業によって幻影や幻を見てしまうと
言われていた。

敵の小部隊はその霊山に隠れ、戦場に向けて弓矢を放ってきたのだ。その弓矢は驚くほど射程距離が長く、霊力を借りて弓を放っているのでは、と噂されていた。
推定三十人程の小部隊の所為で豊臣軍に大きな被害をもたらした。

｢…私はッ、許さないッ!秀吉様の軍に被害を被ることなど…｣

霊山についた三成は小部隊をいとも簡単に壊滅していた。
小部隊の壊滅が終わり、三成は下山しようとしたが、元来た道は無く、綺麗に舗装されている道が続いていた。元来た道は獣道の筈だった。
しかし、この道は城下の道のように綺麗で、道の両脇は暗い林が広がり、道の先から眩い光が放たれていた。

霊や幻のことなど一切信じていない三成にとって、正にこのような体験は信じられないことだった。
煩わしい、と思いながら道を進んでいく。

光が放たれていたであろう道の先は、美しい池と美しい花畑があった。
花畑の中に一人の少女が佇んでいた。

少女は三成を見て、儚く微笑み、呟いた。

｢…心の澄んだ人……。｣