人格者の柱は皆から 2

38話 鬼ごっこ ページ33

私の合図で鬼ごっこが開始される



御館様には継子にするかどうか見極めるためという理由で敷地内での鬼ごっこを許可してくれた


さてと…私はまじで捕まりたくないので本気出させてもらいます…



「全集中…雪の呼吸…弐ノ型！雪の煌めき！！」



瞬間相手の目の前を覆い囲むような雪が出現し二人の目を眩ませる




渚「っ………？！」





杏「きゃっ！」




「はははっ！捕まらないために本気出させていただきます！！」




宇「初っ端から派手に卑怯だな」




卑怯とか知らないもんねーだ！！！！



宇隨さんに向かってべーーーと舌を出す




そのまま私は止まらず走る





渚「なるほど……俺達には目眩しや加速に使える呼吸も何も無い……だから無理だと仰ってたのか……」



杏「でも、捕まえて見せます…！！」









「はっ………ここに居れば見つからないはず…！！」




鬼ごっこ開始から約30分ほど経った頃



私は木の上にいた





音を立てなければいける………




そして二人に気づかれることなく残り終了時間が10分に迫る時



それは起きた









渚「見つからない…………どこ行ったんだ……？」





杏「木の上に……いるとか……………」





渚「あ、その手があったか……なら、」









なんて会話が繰り広げられてるなんて知らずに私は余裕をこいてた




それがいけなかった





鴉「発見！発見！雪柱の風花Aヲ発見！」





……………は？





渚「よくやった……霧(きり)」




え、待ってなんで見つかったの




てか





「鎹鴉とか卑怯じゃないですか！！！！！(大声)」




渚「いや、初っ端から呼吸かましてきた貴方に言われたくないです」



大人気なく反論する





「あー！！！そーですね！！(涙)」





え、てか、これどーする？




見つかったってことは降りれないよね？




…………隣の木に飛び移る…？




……え、怖くない？




でもそれしかないよなぁ………




よし




どーにでもなれ〜☆






私は隣の木に飛び移ろうとした




瞬間




ズルッ！！！




「え、あ、え？」




ぐるっと視界が反転する






足を滑らせたのだ




「え、え、嘘、え、待っ… ！」





待ってこれ落ちる死 ぬ 死 ぬ 死 ぬ 死 ぬ！！！！





あ、もう駄目だと思った時




渚「……！っと…全く……危ない人ですね……」





……？衝撃がない…？





瞑ってた目を開けるとそこには








渚くんの顔があった

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