【文スト】その幼女、実は______

無効 ページ38

「……逃げましょう」

そう言ってAちゃんが私達の手を引く

「させるか」

「っ」

「なっ」

「Aちゃん！？中也！」

二人が膝から崩れ落ちる

「ん？何故立っていれる……」

異能……か

「君は一体なんだい？」

そう聞けば遠くの白衣の男は少し黙った後

「強いて言うのならば、そのアンヌの異能の提供者だな」

「提供者……？」

「まあ、言っても判らないだろう！なんでお前に異能が効かなくとも、死ぬのだからな」

そう言った瞬間、誰かに蹴られた

そのまま倒れて後ろを見ると

中也とAちゃんが立っていた

提供者……ねぇ

「人を、操る異能……か」

私は痛みに耐えながら立ち上がる

「ご名答」

でも、それだったら一か八か賭けてみよう

中也がまた私を蹴ろうとするので避けて腕を掴む

「う……」

矢っ張り

中也がふらつきながら地面に手をつく

「なっ」

「流石に驚いた顔だ……私の異能は触れたものを無効化する。さあ、Aちゃんも来給えよ」

そう言えば、Aちゃんはそのまま立ち尽くす

男がそう判断したのかな

私がAちゃんに触れるとそのままAちゃんは少しふらついた後私を見る

「すみません」

「大丈夫だよ……にしても、これは少し相性が悪いねぇ」

そう言った時

「こっちよ！」

何処からか声がした

「……いきましょう！」

「え……でも」

「大丈夫です。行きましょう」

そう言われて私はふらついている中也を立たせてAちゃんの後に続く

後ろを振り返ると男はいなかった

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