憧れ ページ23
Aside
「私と、大学生になりませんか？」
我ながら世界一脈絡のない一言だと口に出してさらに思った。
大谷さんの怪我が全治4週間、実践復帰できるまではもっとかかる事をあの速報を見て数時間後、球団からの公式発表で知った。翔平さんは大変なのにいつものようにメッセージを送ってくれたけど、どんな言葉を考えても全部間違っている気がして、なかなか返信できずにいた。だから私は…
”オオタニショウヘイと知り合い？！？！”
「ジェシカ、声が大きいよ…。」
“だってAそんな大事なこと一言も！…もしかして遊園地デートの相手ってまさか…！”
「うん、実はね。」
”どこで出会ったのよ！ねえ、どういう関係？！恋人なの？！”
「恋人じゃないよ…とにかく絶対安静の翔平さんに野球以外のことを考える時間を作ってあげたいの！きっと家でじっとしてるだけだろうから…。」
”なるほどねー…あ、そういえば！”
ジェシカの思い付きはとんでもなくナイスアイディアだと思った。その提案を聞いて、私はすぐに山瀬先生の研究室へ走った。彼の協力を半ば無理やり借りて、今、この突拍子もない発言をするに至ったのである。
『大・学・生？ええ、どういうこと？！』
事の張本人は一体何事だと驚いた様子だ。当然すぎる。
「実は私の大学でオープンカレッジっていう簡単にいうと誰でも参加できる授業が開講されるんです。担当の先生が私も懇意にしてもらってる日本人の先生で、今回の授業は日本語でのガイド付きで行われるんですよ。1か月間足を動かすことが禁止…だと思うので毎週火曜と木曜の11時から12時までの間大学生になってみるのはどうかなって…、」
真顔で私の話を聞く翔平さんに、余計なお世話だっただろうか、とどんどん声が小さくなってしまった。話し終わった後も翔平さんはしばらくの間下を向いて考え込んでいて、私は焦るばかりだ。
数秒か、数分か分からない沈黙を破ったのはガバッ!と大きな音を立てて顔を上げた翔平さんのキラキラした瞳がきっかけだった。
「し、翔平さん…？」
『何それ、めちゃくちゃ楽しそう！！！俺、大学生になれるの？！しかも宮野さんと？！』
「あ、はい…！」
『お昼前の一時間なら全然時間作れる！何ならお昼も一緒に食べれる！キャンパスライフじゃん！俺、そういうの憧れてたんだよね！！！』
やべえ、元気みなぎってきたあ！と元気な上半身を動かせるだけ動かして盛り上がる彼にいったん一安心？だ。
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みび - 続きが気になります！ (9月8日 23時) (
レス) id: 4e8c4ab155 (このIDを非表示/違反報告)
るう(プロフ) - miya381117さん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (6月4日 16時) (レス) @page30 id: dfa5704a4e (このIDを非表示/違反報告)
miya381117(プロフ) - 続きが気になりすぎて眠れない^ ^翔平行けー！ (6月1日 21時) (レス) @page29 id: e8bd8eef5b (このIDを非表示/違反報告)
るう(プロフ) - 桐山めぐさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてすごくうれしいです！！投稿頑張ります！ (6月1日 17時) (レス) @page29 id: dfa5704a4e (このIDを非表示/違反報告)
桐山めぐ(プロフ) - こんにちは！このお話めちゃくちゃ面白いです♪大谷さん 主人公ちゃんに連絡出来ない日々を耐えてやっと会えると思ったのに、、主人公ちゃんに何もありませんように祈ります(T_T)続きも楽しみにしてます！応援してます♪♪ (6月1日 17時) (レス) @page29 id: bb3023c008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るう | 作成日時：2023年5月26日 15時
