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「じゃあ、やることは1つだよな?」
私は彼に見つめられながら、
『………』
制服を、炎の中に投げ捨てた
制服はすぐに炎に包まれて見えなくなってしまう
…ああ、これでもう
「これでもうあいつらに顔向けできねえな」
彼は私を抱きしめて、耳元でそう囁いた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は彼に手を掴まれたまま、また部屋に戻ってきた
もう、大石たちには会えない…
今さら逃げることもできない…
絶望、以外の言葉が見つからなかった
「なぁ、俺はAを愛している。Aは俺のことをどう思ってる?
まぁ聞くまでもないが一応確認だ」
彼のことは…正直苦手、というか嫌いだがそんなことを言える訳もない
『好き、です…』
「愛してる以外あり得ないよな…?」
有無も言わせない強い口調に、私はただ黙って頷いた
「…なあ」
彼は私の反応が気に入らなかったのか、壁を強く殴った
突然の大きな音に、私は身体を縮めて小さくなる
「お前の父親の会社を完全に潰せる力が俺にはあるぞ?もしそうなったら、困るのは誰だ?
俺に身を委ねるのが賢い判断だと思わねぇか?」
お父様、お母様、奥山さん、お父様の会社の社員さんたち…
それ以外にもたくさんの人が浮かんできた
私のせいで、みんな不幸になる…?
でも、私1人が我慢するだけで今まで通りの生活できる
なら、私は________
『跡部くん、愛してる』
私はベッドに座っている跡部くんに抱きついてそう言った
「あぁ、それでいい…俺も愛してる」
跡部くんは唇に触れるだけのキスをした
私はもう、逃げられない…
これは私と彼の“契約”だ
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ふゆ(プロフ) - 大石…!!大石のかっこよさを再認識した。跡部様とヤンデレは合いすぎじゃね?もどかしい!!!好き!!!←最高すぎて語彙力がきえた (5月7日 19時) (レス) @page44 id: 2bf5e7b9f5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - ありがとうございます!夏休み明けにテストがあるのですぐには投稿出来ませんが、待って下さると…!楽しんで頂けたなら何よりです!! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)
四葉月 - 面白かったです!完結おめでとー!!笑 幸村の小説も楽しみにしてます! (2019年8月19日 15時) (レス) id: 762cc88bb5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - テスト期間に入るのでしばらく更新できません!すみません! (2019年6月12日 20時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 一琳さん、コメントありがとうございます!そう言っていただけると幸いです。更新頑張ります! (2019年5月20日 21時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2019年5月3日 17時