Ep14「朝食Triangle」 ページ15
次の日、少し遅く起きてしまい慌てつつリビングへ向かった。
すると、ヒソカさんとイルミさんはすでに朝食の席についている。
「遅くなりました！おはようございます」
「焦らないで、ボクらもさっき席についたばかりだから」
二人に挨拶し、私も同じように席に座った。
そしてコーヒーが注がれたマグカップをヒソカさんから受けとる。
私はミルクと砂糖一個派。
「イルミさんは今日どうするんですか？」
「ん...特にないけど、君には関係ないでしょ」
「ふふっ、はい、関係ありません」
昨日のおかげでイルミさんのことを少しだけ知ることができた。
イルミさんの予定は私に関係はない。
彼は思った事実を言うだけ。
「...変なやつ」
「え、そんなことはないと思いますけど...？」
「キミたち、いつの間にそんなに仲良くなったんだい？」
私とイルミさんのやり取りを見ていたヒソカさんは驚いたようにこちらを見ている。
「あ、実は昨日」
「別に、ヒソカの勘違いだと思うけど」
昨日話したことをヒソカさんにも話そうとすると、イルミさんに遮られてしまった。
「そうかな？」
「そうだ。...ご馳走さま」
一人先に朝食を食べ終わりイルミさんはソファーへと移る。
そして、その机の上に何か並べ始めた。
「イルミ、そういう物騒なことは場所を選んでほしいなぁ」
「は？何で？」
ここからではイルミさんの背中しか見えず私にはわからないが、ヒソカさんには何をしているのかわかるようだ。
ヒソカさんも食べ終わり、イルミさんに肩を並べソファーへと座る。
「彼女がいる間はこういうことしないでくれる？」
「...やっぱり、彼女そういうの知らないんだ」
「まぁね」
「どうりで...」
「何が？」
「何でもない」
「そう？とにかく彼女にボクやキミの家業については話さないでくれ」
二人は何か話しているが内容までは聞き取れない。
もしかしたら大切な話かもしれないし聞かない方がいいかもしれない。
朝食を食べ終わり、私はいつものように書斎で本を読む。
この書斎にはその事柄を知るのに一番適した本が置かれているようだ。
無駄なく整理整頓された本棚はヒソカさんの性格を感じる。
「ん、ん〜...」
本から視線を外し、腕を上げて体を伸ばした。
時計の針はもう12時を回る。
今日はちゃんとお昼を食べなければ。
「それ、どう言うことだい？」
「そのままの意味だけど？」
リビングへ入るとそこには険悪な空気が漂っていた。
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作者名：００ | 作成日時：2019年5月25日 12時
