愛及屋烏【原神】

プロフィール/ストーリー ページ20

【キャラクターストーリー２】
臆孤透眼真君。それはAを表す一つの名称であり、仙人として呼ばれたかつての彼女の姿である。
彼女はある時自身の伝説が記録された全てと、その姿を消し、凡人として人の渦の中に紛れて暮らしてきた。

なぜ彼女がそれを選択したか？一切の比喩をなくして語るとするのなら、彼女が人の本音を恐れたからだ。

彼女の瞳は人の心の内さえも読み取る力があった。だから彼女は人や神の心のうちを覗き込んでしまうことが多々あったのだ。
嘘で隠されることの無い真っ直ぐな本音。その言葉は彼女の心を深く傷付けた。

それ故に彼女は人の心を読みたがらない。

誤って読んでしまい、自身に対する不満の念を読んでしまったとしたら自分は更に自分を嫌いになり傷付いてしまう。

「歴史はいつでもその人の解釈によって変わるものだ。璃月の人々が私に大きな理想と英雄像を持ったとしても、私はそれに応えてやることが出来ない。
……人の期待に応えられない時の人の本音は、一番心に刺さる」

彼女は璃月の人々が自分に塗った理想に苦しんだ。それを現実とするため彼女は血反吐を吐く思いで頑張ったが、それには限界があった。
彼らの期待に応えられるほど、彼女の力は強くない。
そう思ったからこそ、彼女は『臆孤透眼真君』という名前を捨て、自分自身を殺した。

それが結局、逃避であることを、彼女が深く理解していたとしても。

四十九話→←プロフィール/ボイス

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