Kzが解散して3ヶ月後。私には父親が６人、母親が２人、兄が５人、弟が４人できました。 (ページ5)

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家族のしこりページ5

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目が覚めるとリビングのほうが騒がしかった

誰かの走り回る音、笑い声、テレビのBGM

カップ麺のごみが散らばった生ゴミの匂いは、美味しそうな料理の匂いに変わっていて

まだ居るのかと思うとうんざりした

家族ごっこを続けて何が楽しいの？

まだ私の家に居座る気？

妬ましい

ずっと見て見ぬふりをしてたくせにこの後に及んで謝罪と申し訳なさから与えられる愛なんて惨めだ

二度と関わりたくない

そっちが出ていかないなら、私から出ていってやる

私は二ヶ月ぶりに外へ出る.....いや、家を出ることにした

野垂れ死んでも構わない

手ぶらで素足

部屋着のワンピースはカップ麺の汁で汚れていた

それもいいや

玄関から出るとバレてしまうため窓を開けするりと庭に降りるとそのままぺたぺたと歩き出す

近所の人は血相を変えて逃げていく

近所の人たちは立花家が離婚を繰り返していることも父親が帰ってきてなかったことも私が外に出なくなったこともしっていた

最初は心配してくれていたけれどいまでは変わり者の立花家の娘として、遠巻きに見るばかり

誰も助けやしない

素足でアスファルトを歩きながら美門くんに教えてもらった歌を歌う

｢どんなに惨めでも

1人でいーても

笑わせてくーれる

その人のためなぁら

僕は

犯罪者って呼ばれたって

貴女を思うよ｣

あぁ、1番のサビしか覚えてないや

美門くんに2番目を聞かせてもらう前にいろいろな事が変わってしまった

知らなくてもいっか

そのまま宛もなくうろつく

公園で拾った細長い枝

地面にパシパシと打ち付けながら若武の家の反対側を歩いていると

｢ぼ、僕もお散歩していい、？｣

おどおどしながら冬璃さんが私のサンダルをもって立っていた