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貴女side
変な夢を見た。
1年前の自分が、敬人先輩と話す夢。
実話なのかただの夢なのかすらわからない…。
あの頃のことはほとんど覚えてないから、あんなことあったのかどうかわからない。
『……保健室…？』
起きたら、そこは保健室だった。
そうか…私は……
『みんなのせいで…私が辛い思いする……。だからみんな殺す…か……。』
そう思っている節は、どこかにあったのかもしれない…。
視線を動かすと、そこには私が寝てるベッドに伏して寝ている敬人先輩がいた。
よく見ると右手首に包帯が巻いてある。
敬人先輩、傷つけちゃったな……。
『…ごめんなさい』
私は上半身を起こし、敬人先輩の右手を撫でた。
敬「ん……、A…？」
敬人先輩は目をこすりながら起きた。
『ごめんなさい……、私が馬鹿なせいでみんな…って、うわぁ！？』
急に敬人先輩に抱きつかれ、少々混乱する。
元に戻ったとはいえ、敬人先輩を殺そうとしてたのに…
敬「もう起きてくれないのかと………」
『えっ、私どのくらい寝てたの…？』
敬「…1週間」
わわ、1週間も寝てたんだ……。
その間、ずっと見ててくれたのかな…。
そう思うと涙が出てきた。なにより、体が自由に動くことが嬉しかった。
『う……、こわかった…ぁ……』
敬「よしよし…、よく頑張ったな、偉いぞ…。」
『なんで、…敬人先輩、殺そうとしたのに……』
敬「あれはAじゃない、Aはあんなことしない。
俺が1番よくわかっている。」
敬人先輩のその優しさに、涙が止まらなくなった。
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作者名：るる | 作成日時：2022年8月31日 20時
