第四十七話「お久しぶりです皆様おほほほ((((((」 ページ6
紫苑side
ババババババババッ
突然外から聞こえた風を切るようなヘリの音に、社内はざわついた。
太宰さんと敦君が窓を開けると、目に飛び込んできたのは一機のヘリ。
ヘリは路上に着陸し、中から人が出てきた。
美由華「あれって…もしかして」
太「あぁ…先手をとられたね」
僕も窓から身を乗り出して外の様子をうかがった。
その時…金髪に白スーツの男と目が合う。
その人はこっちを見て物珍しそうな表情をした後、ニヤリと笑ってビルの中へ……嫌な予感がする。
紫苑「美由華、黒華…僕は今から社長の元にいく…二人は絶対に姿を出さないで。
とても嫌な予感がする」
僕は二人に忠告をして、社長室へナオミちゃんと向かった。
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──────────……
フ「会えてとてもとても嬉しいよ」
″フィッツ・ジェラルド″
あの都市伝説の組織、
僕等にとっては今最強の敵だ。
フ「悪くない会社だ。建物の階層が低すぎるのが難だが…街並みは美しい」
目の前に荒々と置かれる札束の入ったケース
フ「この会社を買いたい」
福「!」
紫苑「………」
フ「勘違いするな。
俺はここから見える土地と会社すべてを買うこともできる。
この社屋にも社員にも興味はない…まあ、そこの青年は別だが」
フィッツジェラルドは、僕の方を見ながらそう言った。
この社屋にも社員にも興味がない…
つまり、それ以外のあるモノを求めて来たと言うこと…
以前社長に聞いた。
この国で異能力者の集まりが合法的に開業するには…
内務省異能特務課が発行した、あるものが必要だと…
そう…
フ「″異能開業許可証″をよこせ」
やっぱり…
社長は当然断った。
それでも、金をつぎ込み、金で何とかしようとするフィッツジェラルド。
福「許可証と替え得る物など存在せぬ。あれは社の魂だ。
特務課の期待、許可発行に尽力して頂いた夏目先生の想いが込められている。
″頭に札束の詰まった成金が易々と触れてい良い代物では無い″」
フ「『金で購えないものがある』か…貧乏人の決め台詞だな。
だが……いくら君が強がっても、“社員が皆消えてしまっては会社は成り立たない”」
社員皆が消える?
その言葉に疑問を抱いた。
フィッツジェラルドは、帰り際に何かを思いだしたかの様な表情をして僕の目の前に来た。
第四十八話「さあ、しりとり再開だ!!ルと言ったら、ルナ・スカーレット!」→←第零話「番外編最終話。長引いちゃってごめんなさい!」
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