ちょっと怖い彼【うらたぬき】

よん ページ5

「はーい。じゃあね〜」

ふぅ…うちの親が厳しい人じゃなくてよかった。

私はお母さんに友達の家に泊まることを連絡した。

う「お腹減ったしなんか食べよっか」

と部屋から連れ出されリビングへ。
うらたさんはというとキッチンで何か準備をしている。
私も何か手伝わなくては…と思いうらたさんに声をかける。

「うらたさん、私も何か手伝います！」

う「ん？ほんと〜？でもいいよ、ゆっくりしてて」

「え、でも…」

う「お客様、席でごゆっくりしていて下さい。ね？」

「っ…はい」

突然いい声出さないでください。
心臓に悪いです。
というか元々いい声なのにさらにいい声出さないでください。
あーもうなんか今日は調子悪いな…うぅ…

…い

おーい

「…？」

う「何寝てんの」

あれ、私寝てた…の？

う「ご飯出来たんだけど？」

「うわぁ？！ごめんなさい！」

う「ふふ、いいよ。ほら、食べよ？」

「はい…」

「「いただきます」」

うらたさんはやはり男性だからか凄いもりもり食べている。
口いっぱいに入れて…ハムスターみたい。

「ん”っ…ぶっ、ふふ」

どうしよう笑ってしまう。

う「…んっ。何笑ってんのー？」

「いや…なんでもな、いです…ふふ」

う「…？失礼なこと考えてたでしょ〜？」

うらたさんはエスパーか何かなのかな…

「ちょっと考えてました」

う「もー酷いなぁ…ほら、食べなよ？」

「はい」

うらたさんが作ってくれたオムライスは凄く美味しくて手が止まらなかった。
私より料理が上手いんだなと思い少し針が刺さった。

私…料理出来ないのに…うらたさんは…
男に負けた…悔しい。

う「美味しい？」

「はい！めっちゃ美味しいです」

う「よかった」

「うらたさんって料理出来るんですね」

う「少ししか出来ないけどね」

「私料理とか無理で…」

う「そうなんだ。俺料理出来ない子好きなんだよね」

…へ？
なんで今それを言ったんだ…？
もしかして私に言ってる？
料理が出来ない私に好きって言ってる？
…ちゃうか。

「うらたさんって少し変ですね…」

う「えーそれ酷くない？」

「わわっ、ごめんなさい」

う「ふふ、かーわい。さ、食べ終わったし片付けるよ。先風呂入っていいよ」

「お、お片付けぐらい私が…！」

う「風呂」

「はい…」

う「あ、服は俺の着ていいからね。好きなの選んで」

「あ、何から何までごめんなさい」

う「謝んないで。ささ、早く行ってきな」

うらたさんって凄く優しい方だな…
惚れちゃいそう

ご→←さん

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