真実と、その果てに (ページ21)

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“これから”６ページ21

何が待っているかわからない以上、変に慢心してると私までやられる可能性は大いにあると思う。
妙な力を有しているとはいえ、皆ほど心も体も強くない。流石にそこまでの事言い切れない。
しかも、一度嫌われが起こっているんだから…嫌われ状態になった三人も、そして彼女らを嫌った皆のどちらも
精神的に完璧に元通りってのは無理があるように思う。

でも現時点で誰にも(ちゃんとは)接触していないから、本当の意味でみんなが悪女に堕ちたとは毛程も思ってないんですよ。だってよくよく考えてごらんなさい？“あの”ボンゴレの面々ならそんな事になる前に気付きますし。

だからそんな筈ないってのと、リボーンがついていた筈なのにどうしてって言うのがある。
そう。わかんない事だらけなの。だからスタートラインまでは戻してあげられるんじゃないかなって、希望的観測で彼女らにものを言うのは気が引ける部分もあるけれど…そう信じてるから。

「京子ちゃん。もう一度、信じてみよう…？
私も、怖くない訳じゃない。今だってまだ、信じる存在を作る事…とても怖いよ
けど何故だかこの人は…本当に私達の事、分かってくれてる目をしてたの…だからね」

「………クローム、ちゃん。」

一度目を閉じてから、京子ちゃんはこちらをまっすぐに見据えた。
この世界にきて二度目の、決意に満ちた瞳。強い心を持ってこちらを射抜くその瞳は、一筋の希望を見出しているように感じた。

「…だったら、今すぐにハルちゃんの所に行ってあげなきゃ。
今回の事で一番落ち込んでるの、ハルちゃんだから。」

「京子ちゃん…！」

「ありがとう、クロームちゃん。あのまま…私までおかしくなっちゃう所だった。
希望が見えたなら、迷わず進まなきゃ。このままなんて嫌だもんね。」

「うん。…良かった、ありがとう京子ちゃん。」

これで、二人目保護…。良かった、完璧に折れてる訳じゃなくて。
流石に私も心理カウンセラーじゃないから、まともなケアなんてしてあげられないし。
…まぁ、だからっていい状況でないのは確かだよなぁ。

「さて、いつまでも教室に残ってると危ないし
このままハルちゃんを探しに行こうと思うだけど…二人とも、彼女がどこに居るか知ってる？」

早めに三人とも保護して、今後の生活及び対愛薇の作戦について話し合いを始めたい。
なんだか嫌な予感もするし、手遅れになる前に色々始めちゃわないと…

しかし、そう聞いて二人はなんだか訳ありな表情で顔を見合わせる。