人魚の常連さん【ツイステ】

38.美しい珊瑚の海 ページ42

あまりの眩しさに私は目を閉じた





だんだんと体が重くなっていき

次に目を開けた時には既に海の中だった




｢綺麗…｣


私は思わず呟いてしまった




色とりどりの魚たち

私たちを取り囲んでいる珊瑚




全てが陸とは違っていてとても新鮮だ






ﾌﾛｲﾄﾞ｢行こっか〜｣


｢うん！｣




ﾌﾛｲﾄﾞ｢あ、その前に｣


フロイドくんは私の手を優しく握った





ﾌﾛｲﾄﾞ｢海の中は慣れてないでしょ？オレが引っ張ったげるねぇ｣



｢ありがとう！｣


そう言って私は彼の手を握り返した





しばらく泳いでいると

遠くの方に大きな建物が見えてくる




写真で見たことあるやつだ！






｢アトランティカ記念博物館ってあれだよね？｣



ﾌﾛｲﾄﾞ｢そうだよ〜｣


私は一気にテンションが上がった





｢早く行こ！｣


私がそう言うとフロイドくんは少し泳ぐスピードを上げた




さすが人魚だな…

なんて感心しているとあっという間に博物館に到着した






博物館の中はとても広く

ゆっくりしていたら一日じゃ回りきれない気がする





ﾌﾛｲﾄﾞ｢何見たい？｣


｢うーん…見たいものありすぎて悩む｣


私は持ってきた博物館のパンフレットを見ながらすごく悩んでいた





ﾌﾛｲﾄﾞ｢選べないならオレが選んであげようか？｣


｢ぜひそうしてください！｣




一人で悩んでいてはらちが明かないので

私はフロイドくんに任せることにした




フロイドくんは私の手を引いてあちこち移動する


たまに彼は展示物の説明をしてくれたりして

何時間いても飽きる気がしなかった






しかし、流石に泳ぎすぎて足が疲れてしまう



｢フロイドくん、一旦休憩しない？｣


ﾌﾛｲﾄﾞ｢いいよ〜｣



私はフロイドくんと近くにあったイスに腰掛けた




｢楽しいね｣


ﾌﾛｲﾄﾞ｢オレ今ちょー幸せ｣


｢ふふ、よかった｣


フロイドくんにガイドみたいなことさせちゃっていたので、楽しくないかなって思っていたが


私の想像とは逆に楽しんでくれているようでよかった





｢海の中ってこんなにいい所だったんだね。知らなかった｣



ﾌﾛｲﾄﾞ｢海の中で暮らしたい？｣


｢ずっと海の中は無理かもだけど、また来たいなって思うよ｣



私が答えると彼の手を握る力が少しだけ強まった



ﾌﾛｲﾄﾞ｢次、海に来るときもオレと一緒に来てくれる？｣



｢うん！私が知らないこといろいろ教えてね！｣

私がそう言うと彼は嬉しそうに笑った

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