第11話 (愛吹)聖視点 ページ11
『お願い。近寄らないでもう関わりたくない』
君はそう言った。
ボクは君の腕をとった。でも君は抵抗するばかり。
『暴れちゃダメだ!ここは階段っ…」
『やめて!離してっ…あ』
『!』
そして、君はボクの手を振り解くと、足を踏み外した。
その一瞬、世界がスローモーションになったかのように、君はゆっくり、ゆっくり_________
堕ちた。
____
「あ、あのぉ?」
「! ご、ごめん。いきなり抱きついてびっくりしちゃったね…」
ボクの悪い癖。
いつもは家族にばかりやっていたけど、今回は赤の他人にやってしまった……。
こういうとき、どうすればいいのだろう。
「外人さん…ですか?」
すると、隣にいた小さな可愛い金髪の女の子が上目遣いに言った。
首痛そう…ごめんね。
「うん。ボクつい最近日本に上京したばかりなんだ。そうだ。このメモにボクが行きたいところが書いてあるんだけど…この住所であってるかな?」
ボクが淡々と告げると、三人はぽけーっとした表情になった。どうしたんだ……
「えーと…あいどんとらいk」
「日本語しゃべれるから!!」
いきなりボクと変わらない身長の男の子が真顔で英語を喋ろうとした。
びっくりした…。
「すごいね!日本語ぺらぺらだぁ」
「はは…いっぱい勉強したからね」
「そうなんだ!ところでお名前は?」
今度はボクがさっき勢いで抱きついてしまった女の子から質問をされた。
やっぱり…懐かしい、香り………
「ボクはホーリィ・ヴェネボランス。日本名は天草聖だよ」
「二つ名!」
金髪の女の子が目を輝かせた。可愛いなぁ。
「そうか…それにしても、俺より身長高い人なんていたんだな」
「あはは、よく言われる」
「すんません!あの、ここって例のアパートですか?」
また違う住人がやって来たようだ。
一体誰だろう…。
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ライガット@絶賛片思い中(プロフ) - 愛李さん» あ、愛ちゃん、来たんだーwありがとねー! (2015年6月30日 19時) (レス) id: a5107bee30 (このIDを非表示/違反報告)
プリン☆(プロフ) - 愛李さん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2015年6月28日 11時) (レス) id: 46806ae94a (このIDを非表示/違反報告)
愛李 - 凄く面白いです!更新楽しみにしてます! (2015年6月22日 18時) (レス) id: 199e8597dc (このIDを非表示/違反報告)
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