プロデューサーがなんか最近可愛い【あんスタ】 (ページ34)

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即興昼ドラごっこって結構楽しい。ページ34

「…で？何度だった？」

脇から体温計をはずし、温度を見る。

『うおっ。』

３７．８

思ったより高かった。

私が一人で『あちゃー。』とか言ってたら、陣さんが「どーした？」って言いながら近づいて来るもんだから、大人の魅力にやられてスッと差し出す。

私が渡した体温計を見た陣先生は、ボソッと言うように

「…帰るか。」って言った。

今日の予定がなければ私だって帰りたい。

けど、今日はKnightsのプロデュース日だから帰るわけには行かない。

多分なるお姉ちゃんなら「もうっ！そんなこと気にしなくていいのよ？アタシはAちゃんの身体が心配なんだから！」とか言ってくれると思うけど、…泉先輩がなぁ～。あの先輩は気分の浮き沈みが激しいからなぁ～。

『今日は帰るわけにはいかないです。』

「…そうか。まぁ、無理すんなよ。」

いやぁぁ。陣さんのこういうとこホント好き。

『…結婚し「昼飯食うひまなくなるぞー。」…そうくると思ってましたよっ！でもねっ私は諦めませんから！！』

捨て台詞をはいてガラっとドアを開けて、廊下を悲劇のヒロインっぽく涙を拭く真似をしながら小走りでいく。

「ドア開けたらちゃんと閉めろー！」

『今更なんですか！もう私は……あの人と生きていくって決めたんですっ！』

いきなり昼ドラをぶっこんできた私に、陣さんは飽きれたようにドアをすっ…と閉めた。