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「さっきの曲って………」

「覚えてる?」

Aちゃんが部屋に来たときにできた曲。
Aちゃんの事を思って作った曲。

「覚えてるよ……」
「完成したんだ」

「ずっとついていてくれたの?」
「うん。Aちゃんの意識が戻るのを願ってた」
「翔さん仕事は?……どうして、わたしにそこまでしてくれるの?」
「Aちゃんが大好きだから…。ずっとAちゃんの側にいるよ。仕事はもう辞める」

「ありがとう。でもダメだよ。翔さんは、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔なんだから」

「……え?」

AちゃんはTさんと同じ事を言った。

「わたしが翔さんにした事は、翔さんの歌で救われたお礼なの。だから翔さんは歌い続けないとダメだよ」

好きだったら、一緒にいたいって思うんじゃないの?
Aちゃんは俺の事好きじゃなかった?
普通のファンと同じなの?

Aちゃんを抱いた時、あんなに幸せだったのに、全部嘘だったの?

小心者の俺はAちゃんの気持ちを確かめるのが怖くなって、言葉を失った。

「………」

「わたしはずっと翔さんを応援するから。東京に戻ってみんなのために歌って」

「それがAちゃんが望む事なの?」

「そうだよ。ばいばい翔さん。ありがとう。大好きだったよ」

そう言ってAちゃんは笑って、俺を抱きしめた。

Aちゃんと話したい。
笑顔が見たい。
抱きしめて欲しい。

俺の願いは全て叶ったはずなのに……。
それは望んだ結末ではなかった。

俺は、ナースコールを押して、先生を呼んだ。

「意識が戻りました」

そして、病室を出て行った。

☆→←☆



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匿名希望 - part2完結おめでとうございます。主人公の子供の父親だれだろう仝ζ鵑気―澆ん.リちゃん.ャンさんpart3はどんな話だろう (2017年4月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 30f53721df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋色みさと | 作成日時:2017年3月28日 9時

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