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週末。
わたしは、大ちゃんとランチを楽しんでいた。
「あんた他に友達いないの?」
パスタを器用に巻きながら、独特のオネェ口調で話す大ちゃん。
「いないもん。一緒にライブ行こうよ?」
「まぁ、アタシも本当に理解してくれる友達はA以外にいないけど…」
大ちゃんは、幼い頃から実際の性別と心の性別が異なる事に悩んでた。
わたしは、そんな大ちゃんに『男だからとか女だからって、やりたい事諦めるなんてバカげてる』って言った事があった。
それから、二人は男女を超えた友達になった。
「アタシ、ヘアメイクの仕事あるし、抜けてくる事しかできないわよ」
大ちゃんはゴールデンボンバーのヘアメイクを担当していて、ライブの日も仕事だから、抜けて来ると言ってくれた。
「本当!全然いいよ。一緒に楽しもうね〜」
チケットを1枚大ちゃんに渡した。
パスタを食べ終え、大ちゃんはケーキを注文し、ニコニコしながら食べていた。
「美味しそうに食べるよね…」
わたしは食後のコーヒーを注文し、大ちゃんを眺めていた。
普通は男女逆だよね…。
「アンタはもっと食べなさいよ。酒ばっかり飲んでるから、そんなにガリガリなのよ!」
「うるさいなぁ…。わたしだって、好きで飲んでる訳じゃないもん」
お酒は好きだけど、日々酒量が増えるのは、ストレスとかプレッシャーのせい。
「何よ。言ってみなさいよ」
「怒らない?」
「怒らない怒らない」
わたしは研二さんとの関係。淳くんとの関係。豊とのケンカの事、洗いざらい吐き出した。
「嫌な女ねぇ。昔は可愛かったのに、どうしてこんな風になっちゃったのかしら」
「旦那に愛されて無かったから、一瞬だけでも誰かに愛されたかったんだ」
「ピュアなんだか、スレてるんだかわからないわ」
大ちゃんは辛口だけど、わたしの気持ちを汲んでくれる。
何でオネエなんだろ?大ちゃんみたいな人と結婚したかった。
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匿名希望 - part2完結おめでとうございます。主人公の子供の父親だれだろう仝ζ鵑気―澆ん.リちゃん.ャンさんpart3はどんな話だろう (2017年4月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 30f53721df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋色みさと | 作成日時:2017年3月28日 9時