〜sideyou〜 ページ19
その日、わたしは研二さんと朝を迎えた。
ガチャ
豊「研二さん、今日って何か予定ある?」
朝から豊がノックもせずに部屋のドアを開け、研二さんに予定を聞きに来た。
わたしは一糸纏わぬ姿で、研二さんの腕に包まれていた。
研二「んー。喜矢武さん何?ノックぐらいしてよね」
豊「わりぃ!何でもない」
バタンッ!
気心知れた男同士だとノックもせずにドアを開けるのは日常茶飯だが、さすがに気まずくなったのか、豊は逃げるようにドアを閉めて走り去った。
研二「ごめんねAちゃん」
「これは事故だ……」
わたしは、いそいそと洋服を身に付けて、研二さんの部屋を出た。
そこに豊が立っていて、わたしの腕を掴んだ。
「ちょっと来いよ!」
怖い顔で睨まれ、強い力で引っ張られ、豊の部屋に連れて行かれた。
怖いっ!
「痛いよっ!離してよ!」
腕を振りきろうと抵抗するが、男の力には敵わない。
「お前、研二さんともやってんのか?何考えてんだよ!最低だな!」
最低……。
そんな事わたしが一番よくわかってる。
「何で豊に言われないといけないの!豊だって一緒じゃない!」
豊だって強引にわたしを抱いた。
二人で飲み行ったり、二人で企んで翔さんにイタズラをした。
仲良くしてくれたから、友達になれると思ってた。
友達になりたかった。
そんなわたしの気持ちを無視して、関係を求めた豊を許せなかった……。
わたしが誰と寝ようと関係ない。
「この家から出てけよ。耐えられねぇよ。この身体に淳くんや研二さんが触れたと思うと……」
豊はわたしの身体を朱に染めた。
そして、乱暴にわたしの中に突っ込んできた。
「嫌だ!止めてよ!痛いって!」
豊は泣いていた。
わたしも泣いた。
女は愛されてなんぼ。
愛してくれるなら、いくらでも受け入れる。
だけど、今の豊はわたしを傷つけるだけで、愛なんか無かった。
心が砕けるように崩れ落ちた。
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匿名希望 - part2完結おめでとうございます。主人公の子供の父親だれだろう仝ζ鵑気―澆ん.リちゃん.ャンさんpart3はどんな話だろう (2017年4月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 30f53721df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋色みさと | 作成日時:2017年3月28日 9時