検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:24,245 hit

思い出せない、追憶。 ページ4

「……ルイ!」

「……ッ!!!」





軽くなった瞼を開ければそこにはリヴァイのドアップ。無意識に息を止めていたのか、はぁ、はぁと肩で息を繰り返していくうちに冷静になっていく頭の中。リヴァイの怪訝そうな顔が視界に入り、ふ、と鼻で笑ってみる。





「寝込みを襲うつもりだったの?リヴァイ。」

「…てめぇのその糞みてぇな口を縫い付けてやろうか。」

「……冗談よ、ごめんなさい。」

「笑えねぇ冗談を言うな。」





呆れたようにして私から離れたリヴァイ。そんなリヴァイに気づかれない様に小さく息を吐いた。…何だか途轍もない悪夢を見ていた気がする、だけど…内容はなんだったっけ。





「随分と魘されていたが、嫌な夢でも見たのか。」

「ええ、そうみたいね、だけど思い出せない…。」

「……お前の脳みそん中はどうなってるんだ。糞でも詰まってるんじゃねぇのか。」

「はぁ、私だって思い出したいわよ、重要な気がするから。なのに、どうしても思い出せない。」

「チッ、世話の掛かる女だなてめぇは。」





リヴァイの毒舌も返す気にならないくらい、頭が重かった。片手で顔を覆う。頭が熱い、思い出そうとすればするほど記憶が遠ざかっていくような錯覚に陥りそうになった。

すると、リヴァイが椅子にドカッ、と座り腕を組み私を睨んだ。三白眼の双眸が鋭く細められる。





「てめぇのその原因不明の意識障害は厄介だ、壁外となると直ぐに死ぬ。」

「……そうね。」





現に私は立体機動訓練をしている最中、なんの前触れもなく意識を飛ばしてしまった。もしこれが壁外調査だったらと思うとさっきまで熱かった体が冷えていくような感じがした。





「てめぇのせいで誰かを殺したくねぇなら、命令だ。早急にどうにかしろ。」

「……。」





どうにかしろって……どうにかできる問題ならこんなに悩んでないっての。

素直じゃない。→←記憶の欠陥



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 5.5/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
設定タグ:進撃の巨人 , リヴァイ , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:るかこ。 | 作成日時:2020年4月15日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。