極度の対人恐怖と悪女さん。【AU】 (ページ24)

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「ぇ…、僕は…。セリーナちゃんに幸せになって欲しいだけで…」

話の矢先が自分に向いて困惑している様子のドリームさん。そんな反応やめてよ。まるで私がいじめてるみたいじゃないか。

ただ少し目を細めてドリームさんの目を見つめるだけでドリームさんは怯えてる。

そんな幼児みたいな精神で守護者やってけるのかな。

「なんでみんな聞いてることと違うこと言うんですかね。それに見合った答えを簡潔に述べたらいいだけなのに。ごちゃごちゃと関係ないことを綴って…。

ドリームさんに関してはあなたがどうしたいかなんて質問してないですよ。」

私が聞いてるのは「感情が読めるならセリーナさんが考えてることもわかるんじゃないんですか？」ということだ。

そこまで予測できないものか。これでも一応サンズ型なんだろう。

「ぇ…、と、」

えっと。と言ったきりドリームさんは何も言わない。

数秒の無言

「…、何も言わないならえっとなんて言わないで貰えますかね。ドリームさんがなにか言うと思ってしばらく皆話せませんよ？皆に迷惑です。」

「…ね、ねぇ！もうやめてよぉ！」

さっきまでプルプルと震えるだけで何も言わなかったセリーナさんが声を上げる。

だから、そんな怯えた様子を演じるなんてやめてくれよ。私が悪役みたいだ。悪役を押し付けないでくれ。

「やめてって言って貴女は易々とやめてもられると思っているんですか？貴女が1番分かるでしょう？」

「な、何言って…。」

「声が枯れるまで貴女に殴るのを…、蹴るのをやめてと言ったのに貴女はやめてくれませんでしたよね。」

自然と顔に笑みが浮かぶ。

戸惑っているセリーナさんの姿が滑稽でなんとも面白い。

下の立場にいると思ってた奴が、こんなに対抗してくるんだもんなぁ…？

「ち、ちょっと…！何勝手にベラベラ言ってんのよ！調子乗ってんでしょ！」

セリーナさんは焦った様子でこちらへ駆けると、私の胸倉を掴む。

そして平手打ち。

「っ…、痛っぁ…。」

自分の頬を押える。

結構強くビンタしたものだ。まど頬はヒリヒリといたんで痛い。

「…っなにニヤニヤしてんのよ…。」

「馬鹿なんですか？ベリーさんとか貴方を見て怯えてますよ？好きだった人がこんなので可哀想ですよねぇ。」

見たくもないセリーナさんの顔についてる黄色…いや…檸檬色の目を見つめてそう言えばセリーナさんは私の胸倉を掴んでいた手を緩めて私を冷たい雪の上に落とした。