極度の対人恐怖と悪女さん。【AU】 (ページ11)

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さんわページ11

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「あの。眠いなら寝ててください。何もしません。」

よくできたシステムだと思う。

ポータルに入り、入口を閉めると時間が止まり、中でどこのAUに向かうかどの場所にポータルを開くか考えて、出口となるポータルを開く。そして出ると時間が進む。

そうすると外から見たら一瞬で移動しているように見えるわけだ。

ご都合的な能力すぎる。神様がいるなら…、とんだ主人公補正…いや、私が主人公な訳ないか。どうせセリーナさんなんだ。

「Aはいつもここで寝てるのか？」

「えぇ。まあ。」

「heh…、とんだポータル依存性だな。」

そこまで依存してるわけじゃない。サンズさんだって人のこと言えないはずだ。ケチャップ依存性だし。

「きっと皆私の事殺しにくるので。」

「…多分皆ではないと思うぞ？なんせ、英雄なオイラはAの……、ああ、アイツは自分で言うからいいか。」

英雄…、エピックさんだろうか。あのおじさまは理解し難いことしかしなかったな…。

だけと、私の性格を考慮してか言動にはかなり気をかけて頂いた。

いいおじさまだ。

「では…、エピックさんが自分から言ってくださるまで待ちますよ。」

「わお。アイツにはすんごい丁寧語なんだな。」

命の恩人…否、命の恩骨だから。敬うのは当たり前だ。多量出血でﾀﾋにそうになっている時、助けていただいた。

まぁ、サンズさんも実質命の恩人辺りのポジションにはなるのだが…、

「ま、オイラから勝手に言うより、こっちの方がいいかもな。」

「…どこに出ます？」

「ん、ああオイラの部屋で。ちょっくら夢の世界に行ってくるから後で起こしてくれよ」

そう言ってサンズさんは床に寝転び眠ったような素振りを見せる。

私も寝たいけど。まだ目の前で眠れるほどサンズさんを信用した訳じゃない。

私を助けたのは演技で、弱みにつけこもうとしている可能性が捨てきれない。その上、寝ている間に殺されるかもしれないのだ。

「…なあ。」

「ヒッ…！？…、ね、寝てたのでは…？」

「ああ、すまんな。今のは急に話しかけたオイラが悪い。少しな、Aに質問がしたくてよ。」

「…はい。答えられることなら…。」