＊22話＊ 木漏れ日レスト！ ページ22
「ご、ごめんね、思いっきり投げちゃったみたいで…」
「いや、気にしないでいいさ。受け身を取り損ねた僕の責任だ」
あの後ラギーの直接の指導の下、リドルを投げてみた。でも私には人ひとり支える筋力はなく、そのままリドルは倒れ、引力に逆らえなかった私は思いっきりリドルの上に倒れ込んでしまったのだ。
申し訳ない…土下座して謝った方が良いんだろうか。
「A面白〜い」とか言ってたフロイド。なにも面白いことはない。
今は頭を冷やすリドルの隣に座って様子を見ている。介抱っていうのかな。
ラギーとカリムが手合わせをしているのを木陰で眺めつつ、みんなを見る。
みんな魔法が使えないことに四苦八苦しているけど、私の世界ではそれが普通で。
魔法が使えればそれだけ生活は便利になるけど、やっぱり危険も伴う。
そのための魔法学校か…。
「授業に戻っても良いんだよ？」
「ううん。今戻っても簡単に投げられちゃうだけ。それよりラギーの教えてくれた技、ホントに筋肉いらないんだよ」
そう言えば私、リドルが体を守る術を身につける機会を奪ってるのか…。
リドル可愛いからなぁ…私の知ってる人の中では2番目に可愛らしい小柄な容姿をしている。
魔法は置いといてね。
1番はエペルくん。私帰ったらエペルくんにこの護身術教えてあげるんだ。
何もすることがないので、暇を持て余す。コミュ力のある人はここで何か話題提供できるんだろうけど、私はケイト先輩やルーク先輩、ヴィル先輩みたいなリア充オーラが欠如しているわけで。
仮にもモデルなのにこんなこと言ったらヴィル先輩に怒られる。
聞かなかったことにして、とリドルに言おうとすると、スースーと小さな寝息。
……そっか、疲れてるよね。2年でハーツラビュルを纏める寮長なんて…私は一人だからまだマシだけど、ハーツラビュルはリドルが寮長になってから一人の退学者も留年者も出していないと聞く。
もうすぐある寮長会議。私寝ちゃわないかな、なんて。
正直寝ちゃう気しかしないんだけど。いや、あのね？寮生がどうとか言う話私できないし。
「…お疲れ様、おやすみ」
そっと柔らかな真紅の髪を撫でると、少し口角を上げたリドル。そんな気がした。
暖かい陽気に充てられて、眠らない方がおかしいよね。私も眠くなってきた。
少し眠っても良いだろうか。少し、少しだけ…。
そう思って目を閉じた。
私達を包み込む陽気を拭うようにサラサラと吹く風が髪を揺らす。
自然だけは、私のいた世界と何も変わらない。
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松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
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