16話 ページ16
今日は2ヶ月ぶりにスナと会う日や。マネになってから結構仲良くなって、今ではこうやってたまに会ったりする関係に。親友ってやつやな。
駅前集合、ってことやったし、ここで合ってると思うんやけどなぁ…。
そう思いながらキョロキョロしとると、またナンパ師に目ぇつけられた。軽そうな美人枠も考えもんやで、ホンマ。
「お姉さん待ち合わせ中?」
「そうです」
「超クールやん!お姉さん待たせる彼氏ほっといてさ、俺とお茶せん?」
残念ながら彼氏やないからアタシのこと待たせてええねん。
そうとは言わず、もうすぐ来る思うんで、と言う。
アタシ平和主義者やからな。
「楽しませたるで?」
「へー、こいつ割と金かかるけど?」
「スナ!遅いやんどこで油売っとってん」
ナンパ師の後ろに立ちはだかる壁。流石180超えはちゃうわ。
どこ行く?と言いながらスナの横を歩く。結構目立ってるけど、バレー部のマネになってからはこんな視線は慣れっこや。夫婦と間違えられるんは慣れへんけどな。
ここ美味しそうじゃない?と言いながらアタシにホームページを見せてくるスナは、アタシが甘いもん好きなんを覚えとってくれる。
あんた絶対ええ彼氏なる。
アタシらはバルコニーの横のテーブルに案内された。
「で、話って?」
「あ、せや、聞いてや」
アタシはコーヒーを飲みながら、会社が倒産したこと、宮に養ってもらっとることを話した。
そんで、もしかしたら宮のこと好きになってしもたかもしれんことも。
スナにならなんでも話せる。口も堅いし、割と協力的やから。
「大変だね、会社が倒産するの…でもそれ、本当に好きなの?」
「え?どう言うこと?」
「Aが治のこと好きならさ、なんか他にあるんじゃない?」
A惚れやすいしね、と言ったスナはコーヒーを1口飲んだ。
そうや、アタシ惚れっぽいんや…。
優しくされたらすぐ好きになってまうからな。
じゃあ宮へのこの気持ち、実はニセモノなんやろか…そう言われたらちゃう気するし…。
悶々と考えていると、A、と優しい声で名前を呼ばれた。
なんや、そんな心臓に悪い声出して…。
「…スナ?」
スナの冷たい指先が頬をかすめる。
なんや、なんでこっち見てんの。
頬を撫でるスナの手は、少し暑くなってきた最近の肌によく吸い付いた。
「ドキッとした?」
「した…」
「でもAは俺のこと恋愛的に好きじゃないでしょ?そー言うことは真剣に考えて、ゆっくり決断した方がいいよ」
「確かにそうや」
さっきのも宮の時とおんなじやったし、多分
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松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!!最近私生活も落ち着いてきたので、今日更新予定です! (8月5日 17時) (レス) id: 480ed93775 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 久しぶりにこの神作品開いたけどやっぱり神作!!主様のペースでゆっくり更新続けて欲しい!!まぢ応援してます!無理は禁物!! (7月31日 11時) (レス) @page45 id: 7e78e362e0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 雷さん» 大丈夫です。ありがとうございます頑張ります! (2022年8月12日 10時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
雷 - 松々先輩『ありがとうございます頑張ります』が癖になってますけど大丈夫ですか? (2022年8月12日 10時) (レス) @page5 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!頑張ります (2022年8月7日 0時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
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