164話 ページ24
「…思い出したわ。そういえば、帰りのバスはあんたが隣だったわね…」
美原「2時間半、よろしくな♡」
よろしくしたくねぇ〜…。
行きのバスの平穏を返せ。まじで。
はぁ、とため息を吐いて美原の隣に腰掛ける。
私は窓側だから、外眺めてればいい。それだけが救い。
美原「なぁなぁ、オレンジ味のキャラメルいるか?」
「なにそれ美味しそう」
一粒もらって口に入れれば、自然と頬が緩んだ。
甘いものって食べてるだけで幸せになれるよねぇ〜。
あー、幸せ。
すると、美原がふっと吹き出した。
「?なによ」
美原「いや、やっぱりAの笑顔って可愛いな、と思って」
さっきのふくれっ面よりよっぽどいいよ、と言った美原は何事もなかったように、通路を挟んだ隣の席に座っている児玉に話しかけている。
わ、わた、私、イケメンが周りにいる状況で育ってはいるけど、そんな不意打ちには慣れてないのよ…!!
かぁ、と熱い顔を抑える。
「馬鹿」
美原「俺馬鹿じゃねーし!」
そんなこんなで、遠足は終了。
次?次のイベントは課外活動。場所は自分たちで決めるらしいよ。
どこにしようかな、なんて悠長なことを考えていると、ちょいちょいと肩を突かれる。
「あ、どしたの?野口」
野口「俺と同じゼミ入らない?確かA、歴史興味あったでしょ」
歴史俺も興味あるから、と言って笑った野口。
確かに良いかもしれない。周り全員知らない人よりマシだよね。
そう思って頷くと、よろしく、と爽やかな夏の朝のような笑みを浮かべた。
そうだ、野口もイケメン部類なのだ。
そして数日後、LHRの時間に志望ゼミを書かされた。
勿論第一希望は歴史。
第二からは適当に、目に入ったゼミにしておいた。
歴史ゼミ以外行く気ないからね。
先生「えー、今からゼミの紙後ろに貼るから見とけよ」
次のLHRで先生がゼミの発表をする。
えーっと…あ。あった。
当たり前と言うか何と言うか、私は歴史ゼミだった。
まぁ私の才能にかかれば、第一志望希望理由書を書くことなんて朝飯前ですから?むしろ寝る前レベル?
「野口、歴史ゼミ入れた?」
野口「うん、俺はね。けどあいつが…」
美原「Aは歴史ゼミに行くだろうな、と思って歴史ゼミ入ろうとしたのに落ちた…」
あいつ入試落ちた時レベルで嘆いてるぞ、と言う佐田。
美原って入試落ちたことあるの?
え、極学通っといて?冗談キツイわ。
佐田「確か、織白学園受けたんだっけ」
野口「そりゃ落ちるよね。あそこ絵のセンスだけで入るようなところだし」
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松々先輩(プロフ) - らっぴょこさんさん» ありがとうございます〜!!一癖も二癖もあるウチの子たちをそんなに褒めてくださって…画力と文才!?あー!ありがとうございます〜!!これからも頑張ります!! (2020年8月2日 15時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - とっても面白いです!皆ユニークで大好きです!ところで、素晴らしい画力と文才があるんですね!羨ましいです、、、これからも無理の無いように頑張って下さい!応援してます! (2020年8月1日 20時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - びびちゃんさん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しいです!これからも更新がんばります! (2020年2月1日 19時) (レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)
びびちゃん - 面白いです!更新頑張ってください。 (2020年2月1日 16時) (レス) id: 122cd8c013 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - しつさん» ありがとうございます!!綾くん良いですよね! (2020年1月4日 19時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
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