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131話 ページ40

昨日、年の近い再従兄弟から『明日からそっち行く』と言われて必死で部屋を片付けていた。
っていうか、先に言っといてほしかったんだけど。何で私があんなやつのために今必死で部屋片付けてんの?
ちゃんちゃらおかしいわ。


お前朝から騒がしいなあ、と欠伸をしながら言う初に、床に散らばっていた洗濯物を持たせて運ばせる。

猫の手とは言わない。せめて初の手でも借りたい気分なのだ。


いつもいつも、あの人は話が急すぎるのよ!

イライラしながらトイレのドアをバンッと閉めた。


あとはせいちゃんの部屋を片付ければ終わりだ。せいちゃんの部屋は前に来たときから変わっていない。

一番厄介な部屋を残してしまった。


ドアを開いてそう思った私は、静かにドアを閉めるのだった。

いや、一回見てみ?マジで汚いから。
汚部屋の象徴と言っても過言ではないと思う。


なんで一日いただけでこんなに汚せるの?どうやったらこんなに汚れるの?

疑問しか浮かばないが、やるしかないのだ。どうしよ、Gとか出てきたら。


…そんときは初に任せるか。


さて、まずはゴミから……全部ゴミじゃね?


私が見たところ、全てゴミにしか見えない。せいちゃんなりの価値観があるのだろうか。

触らないでおこう。私も触りたくないしね。


私が触りたくないだけの事をせいちゃんの価値観がどうのと言って、結局片付けないことにした。


そして、雑誌類を纏めているとき、ピーンポーンと言う音が。


岩本「ん?せいちゃん?」
「多分ねー。それじゃあ初出てきて」
岩本「んー」


延びた返事をして、初はノロノロと玄関に向かう初の背中を見守って、私は雑誌を部屋の隅に追いやった。

……ん?なんでこんなに雑誌があるの?

しかも、私の見てる雑誌じゃなくて、メンズのファッション雑誌なんだけど。


これ、初の趣味でもないし……え?誰の趣味?


………この羽織る系の多さは美原だな。

マジあいつ、私の家のこと自分の配下くらいに思ってんじゃないの。


はぁ、と美原の侵入癖に溜め息しか出ないが、今はその美原とはまた別の部類の手のかかるやつが家に二人もいるのだ。


星夜「あっ!A〜!」
「………久しぶりね、せいちゃん」



そう、私の再従兄弟、せいちゃんこと鏡山星夜。そして、私の従兄弟、岩本初。

親戚の中でもトップクラスで手の掛かる子供達だ。


海夜「あ、お久しぶりです……」
「久しぶりだね!かいちゃん!」


かいちゃんがいるから許してやろう。
次はないと思え。

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松々先輩(プロフ) - ふーあさん» 時間かかると思いますがわかりました!! (2019年11月24日 18時) (レス) id: 5d2671fec1 (このIDを非表示/違反報告)
ふーあ(プロフ) - 2回目のリクエスト失礼します…主人公の兄弟との絡みも見てみたいです! (2019年11月24日 11時) (レス) id: 75ae983ccf (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 山口到和さん» え!?どこですか!?誤字ですか!? (2019年4月1日 18時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
山口到和 - 逢えるかかな? (2019年4月1日 8時) (レス) id: 9a42429598 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 彩さん» ありがとうございます!!これからも頑張ります!!! (2019年3月22日 10時) (レス) id: 87a69031e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:松々先輩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年9月8日 0時

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