IFの話 その一 ページ12
side柏木
静かな教室。
響くのはシャーペンと消しゴムの音。
A組は今は自習の時間なのだ。
B組からは、Aの綺麗な声での音読が聞こえる。
国語の先生声張らなきゃうるさいもんなー…。
和田「あのさ、柏木」
柏木「何」
和田「もしさ、AがA組だったら、どう？」
柏木「……どうって……」
コソコソと小さな声で話していたつもりが、静かな教室ではよく通る声量だったようで。
大門「……俺が、レイp和田「お前は黙ってような、大門」…チッ」
危ない発言をしようとした友が日向に止められる。
友はいちいち発言が危ないんだよなー……。
でも、もしAと同じクラスだったら、俺たちどうしてたんだろ。
柏木「…………毎日一緒にお昼食べるとか？」
和田「お前純粋な子供みたいなこと言ってんなよ」
柏木「失礼だな、ほんとにそう思ったんだよ」
ムッとして日向を見ると、俺はなー、と話を聞いていない様子。
はぁ……とため息を吐くと、お弁当作って貰うな、とボソッと言ったのが聞こえた。
柏木「はぁ……？」
大門「え、それでいいの」
和田「そんなこと言ったら、コイツの“お昼一緒に食べたい”もだろ？俺は作ってもらいたいな」
女子の作る弁当の味が知りてー、と言ってプリントをめくる。
……確かに、食べてみたい。
俺の姉の弁当なんて食えたもんじゃない。なんだあれは、あんなオシャンティなもの学校に持って行けと言うのか？あれはキャバクラで出る料理だろ。
……言い訳だな。
普通にAの作る料理が食べたい、ってのが本音かも。
黙ってりゃ顔は悪くない女子。しかも料理も美味い、となればもう決まりだろ。食べたいだろ。なぁ。
柏木「俺は、卵焼きが食いてぇ」
大門「……おにぎり。シャケの」
和田「えー、俺は野菜炒めかな」
先生「奇遇だな、俺もAの作る料理を食べてみたいぞ。ところでお前ら、ちゃんとプリントは解いてるんだろうな？」
その時ちょうど入ってきた先生。
顔が怖い。だからモテないんだぞ。
終わってまーす、と言って紙をピラピラさせる友。
それで先生のイライラは増していく。
柏木「あ、せんせ、俺も」
和田「今終わりましたー」
先生「なんでお前ら勉強だけはできるんだ！！俺の経験上、そんなやつ存在しないぞ！？」
大門「じゃあ今ここでインプットしといてくださいね」
まぁそうだよな、俺ら学年3位までだし、終わるよ。
あ、待って肉じゃがもいいかも。
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松々先輩(プロフ) - 匿名さん» 分かりました！ありがとうございます！ (2019年8月17日 18時) (
レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - こちらの作品で使われているのは花杜あみり様のCSSですよね？花杜様のCSSは壁紙,フォントなどの改変を禁止しております。直していただけたらと思います。続編の方もフォントを元に戻してください。お話はとても素晴らしいです！ (2019年8月17日 14時) (レス) id: a482dec14b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 天岸悠樹さん» 猪原：まじ！？久しぶりだなー、読んでくれてあんがと〜！２も出てるからよろしくな！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
天岸悠樹(プロフ) - 久しぶりに見てます…悶えてます…(ｺｿｯ (2019年3月7日 1時) (レス) id: 2eadb8d21d (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - ともともさん» 飯島：そっか！！ありがとう！意見くれて嬉しい！ (2019年1月22日 0時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
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