いや、私女子なんだけど。【番外編】

神手’s birthday 9/23 ページ26

side神手


神手「おっしゃー！！10人止め！今日の俺冴えてね！？」
柏木「クッソォ……こいつに負けるとか…死にてえ……」


俺今日誕生日だから！！
きっと神様が俺の幸運を与えてくれるはず！！


って思って学校来たんだけど、誕生日おめでとうの一言が誰からも与えられない…。

俺泣いちゃうよ！？みんなそんなに俺に関心ない！？


俺はチラッとAの方を見る。
水道でスポドリの準備をしているA。サッカー部のマネと、バスケ部のマネと一緒に楽しそうに話をしている。


その光景に少し不機嫌になりながらも、俺は先輩が蹴ったボールを止めた。



神手「11人抜き！！」
先輩1「お前っ……日に日に可愛げが無くなってくな……」
先輩2「最初は『なんかアホそうで可愛い奴が入って来たなー』って思ってたのに」


アホそう！？

そんなに俺、アホそうに見えるかな…。
うるさいとはよく言われてたけどさ……。


今全然可愛くねえよ、と言う先輩。

すると、もう一人の先輩が水道でAを見つける。


先輩2「あれ、Aちゃん？」
先輩1「あぁ、やっぱ可愛いなー…一年だろ？それなのにあの色気…やばくね？」



当たり前でしょう、極才のマドンナですよ。

きっとこの学校に女子がいたとしても、俺はAのこと好きになる自信あるし、Aは学校のマドンナになってたと思う。
それくらい綺麗で、仕方ないくらい可愛い。


「先輩！どうしたんですか？」
先輩1「いやぁ、ちょっと話したくて。そう言えば、こいつどう思ってんの？」
「こいつ……？」


俺を指指す先輩。
チラッと俺を見るA。


グッと息が詰まったような気がした。


「そうですねぇ〜……変態？」


……なんで誕生日にまで貶されなきゃならないんだ…。

ヘラッと気の抜けた笑みを浮かべて俺を見つめるA。
そんな顔されたら許しちゃうだろ……。



「あ、でも優しいところもありますし……私は好きですよ？」
神手「ッ……おまっ…何言って……バカ！！」
「バカ！？」


ば、バカって……？と戸惑うAに、ニヤニヤこっちを見る先輩方。

柏木と美原に至っては光のない目でこちらを見つめてくる。


「あっ！！神手の話してたら思い出した！」
神手「え？」



赤い顔を冷ましていると、ゴソゴソとポケットを漁るA。


そして、小さい袋を取り出した。



「誕生日おめでとう！！これ、クッキーなんだけど…昨日焼いたの。これからもよろしくね？」
神手「お前……可愛過ぎかっ！！！！」
「え」

生理ネタ #佐田の場合→←小田’s birthday 9/18

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