いや、私女子なんだけど。［２］ (ページ15)

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６２話ページ15

そして今日は体育祭である。
体育祭が終わったら一週間の休みに入るからね。通称極学ダイアモンドウィーク。

ダイウィって呼んでる。呼びにくいよね。

「さぁ張り切って行くわよ～！今日真面目にやったら来年はやらなくて済むかもだしね！」
美原「なぁ、胸キツイんだけど」
「胸筋を落とせばいいんじゃないかな」

そんな簡単に言うなよ！とプンプン怒る美原。

私は無視して着替えに行く。
すると、父兄の方々が。

……あ、待ってこれもしかして紅士さんに会う確率半端ないんじゃ…？

会わないことを心の底から願って裏道を通る。
あ、良かった誰もいない……。

トイレで着替えて外に出ると、並んで～、と言っている佐田が目に入った。背高っ！

佐田「お、A……なんだその服」
「私が聞きたいわよ。視線をすごく感じるんだけど……？」
佐田「気のせいじゃないか？まぁ並べ」

……スカート短いのが気になります。
足がスースーする…。(女子としてアウト発言)

それでは、学園長からの挨拶です、と言っておじさんが出てくる。

今日もイケメンだな。できるおじさま感がやばいんだよ、おじさんは。
お母様方からバレンタインとかいっぱい貰ってたし。(受け取ったのは私のだけだけど)

美原「アレがAのおじさんか～…」
野口「どことなく似てるよね、雰囲気」

これ貶されてるの？それとも褒められてるの？どっちよ。

わからないので何も言わないでおこう、とふっとため息をつくと、私に気づいたおじさん。
めちゃくちゃ手を振ってくる。

おじ「Aちゃああぁああぁあん！！！！」
「おぉおおぉおじさん！みんな見てる！みんな見てるから！！」
おじ「可愛いよー！！」
「おじさぁあぁああああん！！！！」

これで皆さん、おわかりになられただろうが、おじさんは私のことを超溺愛している。
この前言われた時はもうAちゃん沼から抜け出せませんね、とクソ真面目な顔で言っていた。
そう言う人なのだ。

少したじろいだ司会者は、え、それでは、応援団の登場です……と進行を務める。

あーぁ、やだなぁ死にたいな…。
おじさん、一眼レフ構えないでよ…荷が重い……。

「……にしてもお前ら、マジでレベル高いよな……」

なんだよ、この美人集団…。
筋肉なければ美少女じゃん…。私にも分けてよ。

Aが一番だよな…と言っているが、それは性別の差だ。

そして出て行くと、あれ女装？クオリティーやばくね？と言う声が次々に聞こえて、あぁ、死んだな、と思ったのであった。