いや、私女子なんだけど。

２６話※ ページ29

美原「お前、今それ誰の着てる？」
「誰って、佐田だけど」
美原「脱げ」
「は？」


コイツ怖いんだけど。
瞳孔かっぴらいてまじで恐怖。下手なホラー映画より数億倍怖いわ。


少しビビりながらも嫌、と言うと、じゃあ俺の着ろよ！となぜか半ギレ。

走り終わった佐田が美原に負けた…と言いながら歩いてくる。
なんかわからんが、この美原を止められるのは佐田だけだ！召喚。


「佐田〜、美原がなんかほざいてるんだけどー」
小田「口悪いよ、Aちゃん…」


気のせいでしょ、と威圧をかけ、佐田と睨み合っている美原を見る。

……気のせいだろうか。
柏木がコッチを穴が空くほど見ている気がするのは。


気のせいだと信じたいのだが、めっちゃくちゃ目が合うんだよねー。



「ねぇ、小田君…めっちゃ私見られてるんだけど、なんでかな」
小田「Aちゃんの胸じゃない？この前胸が好きって言ってたし」
「あー、あんまり知りたくなかったな……」


そう言えば、テスト勉強あんまりしてないなー…と余裕をぶっこいて考える。
勉強しなさ過ぎて余裕生まれちゃったよ、もう…。


これが敗者の余裕か。


「あーぁ、美原のせいで」
美原「俺の一生かけて償ってやるよ」
「あんたの時々プロポーズ入れながらセクハラしてくるそれ、なんなの？」


俺の愛、とイケボで言う美原を完全無視する。
小田くんは津田と仲良く話しているし、佐田は他の体育委員と何やら相談をしているようだ。

美原「Aー！」
「……」


マジかぁ…。

私の話し相手、コイツしかいないの？


別に嫌ってわけじゃないんだけど、どうだかねぇ…。



美原「今日お前、ブラしてねぇだろ」
「……はっ？ちょ、まって、なん…」
美原「超揺れてた」


………さようですか…。

もう私、美原に対して何も言わないことにするね。


聖母のような笑みを浮かべる私を見て、変な顔ー、と笑った東に容赦なく鉄拳を入れる。


「寿命をそんなに縮めたいの？」
東「かはっ…ごめ、マジ、ごめん…ゴホッ…」
神手「うわぉ…女子じゃねぇ……」
「あら、神手も逝きたい？」
神手「ごめんなさい」



拳を構えれば、すぐに謝る神手。

そんなに怖がるなら最初からしなければいいのに。


城間「凄いね！男相手に！」
「え〜…っと、貴方は確か…藤井の幼馴染…」
城間「そ、バレー部セッター！」


ニコニコと意味のなさそうな笑みを見つめていると、ゲシュタルト崩壊しそうでなんか怖かった。(感想)

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