〜２４〜 ページ27
静かに一松と並んで歩いた。
あぁ……この沈黙、少し気まずいかも。
気のせいがいいなんて言ったけど、やっぱり私は一松を。
事実から目を逸らしてはいけない。そんなのわかってるし、もう善悪の区別がつく大人になれたと思ってた。
「……だからね、一松。私のこと、揺らがせるようなこと、しないで…」
「ッ…」
私の腕を掴む一松の腕がグッと握られ、ツキリと痛みが走る。
ダメだよ、そんな目を私に向けたら。
少し離れた場所から聞こえてくるのは、夏祭り独特の話し声や笑い声のような音。
私たちだけ、別の世界にいるみたいに。
「…なんで」
「…なんで、って」
わかってるでしょ。一松賢いじゃない？
そう言う目を向けると、少し傷ついたような顔をする。
……そんな顔させたいわけじゃないけど。
わかって欲しい。でもそれを言いたくない。
何度も言われてきて、何度も言いたいことを留めて頷いたんだろう。
それを私が言うのは少し…いや、とても忍びない。
でも、言わせてもらうね。
「私と一松は…ッ…んんっ…」
「は、ん…ッ…」
………えっ。
ふに、と当たる柔らかい唇。
チュ、と離れた瞬間に頭に響いたリップ音。
驚いて一松の顔を見上げると、少し赤くなってジッとこっちを見下ろしていた。
…抵抗はできた。のに。
「いちま…」
バチッ…バチバチッ……
耳の中で何かが弾けるような音がしたような気がした。
その音はまるで電気みたいで、少し大きな静電気が起こったような。
痛みはないけど、驚いてギュッと目を瞑った。
……なに？今の…。
隣にいるはずの一松に大丈夫か、と訊こうとすると、あることに気がつく。
……え、ここ…どこ……？
さっきまで一松のいたところには誰もおらず、横をりんご飴を持った子供がはしゃぎながら走っていき、お父さんがその子をニコニコと追いかけている。
……りんご飴。さっき売り切れって屋台のおじさん言ってたのに。
それに、さっき並んでいた屋台と違う気がした。
こんな並び方してなかったはず。
それからもう一つ。
その事実は私を夢の中から引きずり落とすような、冷水を浴びせられたような。
大阪市。
頭上にある、その看板。
紛れもなく、私の街。
───────
この前言ってたツイステの小説出来あがりました！！
明晰夢にしてはリアルすぎる。【ツイステ】
転生ものです！
もし良ければ！
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松々先輩(プロフ) - 月花さん» ありがとうございます！！これからお話は急展開…できればいいな、と思います！頑張ります！！ (2020年10月5日 0時) (
レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)
月花 - すっっごい面白いです！頑張ってください! (2020年10月4日 23時) (レス) id: 23cb55ce5b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - Rain☆さん» ありがとうございます！！了解です！頑張りますね！ (2020年5月14日 22時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - 一松！！もう本当に尊いです！一番の推しです！更新頑張ってください！ (2020年5月14日 14時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
なー。(プロフ) - ですねー、おそ松さんも3期期待です！ (2019年12月11日 18時) (レス) id: 13b122a5bb (このIDを非表示/違反報告)
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