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あの後流石に洗ってよ、と言われた私は仕方なくお風呂に入って服を洗った。
あーぁ、勿体無い…。
ゴウンゴウンと音を立てながら服を洗う洗濯機を見ていると、隣にちょこんと座ったのは十四松だ。
なんだ天使か。何事かと思った。
何?と隣に座った十四松を見ると、ニパー!と笑う。
うん、やっぱ天使か。
「心が浄化されそう…」
「ジョーカ?」
「うん。大人はね、心が汚くなっていくものなの…」
せいぜい心が綺麗なのは大学生までよ、と嘲笑すると、大学生なれるかなー、と言う。
…なれるよ、きっと。多分。いや、私将来知っちゃってるんだけどね?でも六つ子大学出てないなんて表記どこにもないし…。
き、きっと大丈夫…だよ。
「そう言えばさ、まだなの?夏休み」
「んー、でも後ちょっとだよ!!」
「そっか、良かったね」
学生にとって夏休みというのはとても大事な命の源…。
社会人にとっては地獄でしかないのだけれど。
良いなー、なんて思いながら洗濯機に目を戻すと、Aちゃーん!とドタバタ廊下を走る足音が聞こえてきた。
あの入〇自由ボイスはトド松だな。可愛いー。
「なにー?」
「8月3日空いてる?」
「えーっと…うん、多分空いてるよ」
「じゃあ僕らと夏祭り行こうよ!!」
……夏祭り?
え、誰が?私?
キラキラ青春ワードに固まっていると、行こーよー、とゆさゆさ体を揺すられる。
な、夏祭りね、おけおけ…でも私、祭りなんて何年ぶりか。最後に行ったのは、浴衣の着方すら忘れちゃうくらいには前だ。
「行きたいけど、私よりクラスの女の子とかと行ったほうが良いんじゃ?」
「僕らはAちゃんと行きたいの!ねぇ駄目?」
おねがーい!とうるうる瞳を潤わせながら私を見るトド松。
その目に、う…と言葉が詰まる。
あーぁ、この目されたら断れないじゃない…。
「…わかったわ、一緒に行きましょう」
「やったー!!じゃあそれまでに浴衣買わなきゃね!」
「ユカタ?」
いやいやいいって!!
そう思いながらブンブン首を横に振っていると、似合うって〜、と言われる。
そ、そうかなぁ…。
「あ!一松兄さんもいこうね、祭り!」
「ぇ…」
一松も来るの…?
「…行かない」
やっぱり…。
なんでー!と一松に飛びかかるトド松と十四松。
仲良いな、やっぱり…。
「Aちゃんも行くんだよ!しかも浴衣!」
「…じゃあ行こうかな」
「え?」
やったー!!と喜ぶ末二人。
ちょ、ちょっと今、なんて言いました?
『じゃあ行こうかな』って言った!?尊ッ…!
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松々先輩(プロフ) - 月花さん» ありがとうございます!!これからお話は急展開…できればいいな、と思います!頑張ります!! (2020年10月5日 0時) (レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)
月花 - すっっごい面白いです!頑張ってください! (2020年10月4日 23時) (レス) id: 23cb55ce5b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - Rain☆さん» ありがとうございます!!了解です!頑張りますね! (2020年5月14日 22時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - 一松!!もう本当に尊いです!一番の推しです!更新頑張ってください! (2020年5月14日 14時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
なー。(プロフ) - ですねー、おそ松さんも3期期待です! (2019年12月11日 18時) (レス) id: 13b122a5bb (このIDを非表示/違反報告)
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