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伍拾:「嗜虐の心肝」 貴&十四 ページ22

※人によっては不快な行為が含まれます

Aside


「しんれーすぽっとって、危ないの?」
「?えぇ、まぁ…本物のスポットなら大概は危険かと…」


未練を残した霊の、その未練が強くなれば誰にだって見えるようになると同時に、霊の力も格段にアップすると考えて良い。
その上、心霊スポットと呼ばれるほど出没例が多いとなると、狙われる確率も上がる。

基本は、人間が面白がって侵入して良い程の場所ではないのだ。


だから、そういう場所に自ら面白がって入り、帰ってこれなくなってもそれは自業自得と言うやつだ。


「私がいれば大丈夫ではあるんですけどね」
「じゃあさ、じゃあさ、僕と一緒に、この子、家に返してあげよ?」
「この子?」


霊が視えるようにして十四松の隣を見ると、そこには短めの尻尾を振ってこっちを見上げる子犬がいた。
嘘でしょ可愛い。

その可愛さに悶えていると、この子ねー、と十四松が語りだした。

なんでも、昨日拾ったらしい。

普通の犬だと思ったら違った上になつかれたんだかとか。
でも何となく、この子はうちに返してあげないといけない、と思ったんだとか。

六つ子はそういうことに巻き込まれやすいからなぁ…。


「まぁいいですよ。暇ですし…」
「暇?なんでー?」
「依頼料の高いって、みんな依頼してくれないんですよ…こっちは命かけてるんだからって感じですよ!安いくらいです!」


あはは、と苦笑いする十四松は、じゃあ行こ、と私の腕を掴む。
十四松に連れられてきたのは、心霊スポットにはなっていないもの、かなり霊がいる。

それも、動物霊ばかり…。


「犬や猫…鳥までいるじゃないですか。何が未練でここに留まるんでしょうか?」
「こっち」
「?なにかいるんですか?」


十四松はいちいち床にいる動物霊を避けながら奥に進む。
別に当たっても痛くないのにな、と思うけど、くっきりと、透けないで見えてしまう十四松だ。

そんなものを踏むのも躊躇われるのだろう。


十四松に引っ張られてついたのは、結構狭いリビングのようなところだった。


「っ、うわ、すごい悪臭ですね…」
「この悪臭ね、霊からの匂いなんだ〜」
「!ひ、人もいましたか…」


壁の隅に座り込んでこっちを睨んでいる男がいた。
敵意剥き出しか…まぁ珍しくない。

出て行け、ということだろうな。


「この子返しにきましt…」


そう言って十四松の足に擦り寄っていた子犬に、触れもしないのに手を伸ばす。

その時に頭に流れ込んだきた言葉。


ごしゅじんさま、いつかえってくるの?

〃→←〃



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松々先輩(プロフ) - 松野美海さん» 自我失礼します……私の推しはもっぱら一松です……あの卑屈感がたまらないです最高です (2022年9月30日 0時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
松野美海 - 凄く面白いです!最初から読んでたら時間が…!つい夢中になってました!更新頑張って下さい!待ってます!ちなみに松々先輩さんはなに松推しなんですか?私はチョロ兄です☆((( (2022年9月30日 0時) (レス) @page28 id: b94de068e4 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - kuuさん» 一「ほんとに、ムカつくよね……一定数いるよ、あーゆうクズ…あ、僕もそれなりにクズだけど。フヒヒ……応援ありがと、励みにしてこれからも頑張るね…」 (2022年1月27日 3時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
kuu - 子犬の話し本気で泣きました!なんかすごく話しなんですけど腹たちました!こんクソ野郎!すごく怪奇百鬼夜行の話大好きです^ - ^応援してます (2022年1月26日 8時) (レス) @page23 id: 1c1723a482 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 月花さん» チ「あぁ、そうだね、ありがとう。もう4作目になるんだね。これからもよろしくね」夢「えっ、それで終わりですか?もっとあるでしょう!!えーっと、この作品を読んでくれてありがとうございます!是非次回のお話も楽しみにしてください!ありがとうございました」 (2020年10月5日 0時) (レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:松々先輩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年2月20日 23時

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