執事が十七人 ページ19
「な、に言って…」
そう言ってる間にもどんどん逃げ場を無くされる。
ついにベッドに倒れてしまった。
ギシッと軋むベッド。
腕を抑えつけるチョロ松の手は、手袋をしていなかった。
「ちょっ…やっ…」
「暴れないでください。お嬢様に痛い思いはして欲しくないんです」
「じゃあ離してよ馬鹿っ!」
腕に精一杯力を入れるも、ギュッと強く握られてしまう。
嫌だ、怖い。
シュルッとネクタイを緩め、私のシャツのボタンをプツッと外す。
まっすぐチョロ松の瞳に見つめられた私は、微動だにできなかった。
「チョロ、松……」
「……はぁ…そういう事です。怖いでしょう?年頃の男を部屋に入れたらこうなる可能性だってあるんですよ?」
私の上から退いたチョロ松は、そう溜息混じりに呟いた。
じゃあ手を洗ってきますね、と部屋を出て行ったチョロ松。
パタン…と扉が閉められ、
私は頬がありえないくらい赤かった。
「……熱い」
ボソッと呟いた言葉は、誰に聞かれるでもなく消えた。
「どうかした?」
「どぅわ!!?あ、あつし!」
後ろからイケボが聞こえたと思えば、そこにはあつしが。
ばくばくうるさい心臓を抑え、あつしを見上げる。
爽やかな顔して何考えてるかわからないわね。
「……いつから…そこに?」
「えぇっと…Aちゃんがあのご子息と一緒になった辺りからかな」
「結構最初から……気配を消すのが上手いのね…」
やられた……と顔に手を当てる。
褒められて嬉しいよ、とご機嫌のあつしだが、褒めてないぞ。どっちかといえば貶してる方なんだよ。
ところで……と続けたあつしは、凄く嫌な事をサラッと言ってのけた。
「今度、会合があるけど、出席はするの?」
「……会合?何かしらそれは。美味しいもの?」
「ん……不味い…かな」
個人の意見だけど、とキラキラした笑顔で言うあつし。
だろうね、私にとっても間違いなく不味いよ……。
会合って何だよ何話すんだよ。
何も話すことなんかねぇわ。
私なんかただただ座っておっさんの話ニコニコ聞いてるだけじゃん。(口悪いのはチョロ松譲り)
「正直ねー……なぁんもする事ないよね〜…ね、言いたい事わかる?」
「うん、わかるよ」
Aちゃん難しい話わかんないしね、と言いのけるあつし。
その通りなのだが、これがムカつくのである。否、そうだからこそムカつく。
私はあつしの広い背中をゲシッと足で蹴った。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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あずきいろ
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8
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西 - この方角に福があるはずです
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松々先輩(プロフ) - Eternitypine???????? ??さん» お気に召していただいたようで良かったです☺️ありがとうございます! (2022年9月17日 14時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Eternitypine???????? ??(プロフ) - 辛い皇太子の言葉にグッときた😢あとチョロ松が誕生日のところ……グッハァあざっす笑ってなりました!良かったです! (2022年9月14日 20時) (レス) @page39 id: bf371f885b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - Rain☆さん» 確かこの前も一松のトリップ作品でコメントしていただきましたよね!ありがとうございます! (2020年5月15日 20時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - このお話好きです!!チョロ松推し… (2020年5月15日 17時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 兎羽さん» ありがとうございます!!ずーっと綺麗な終わらせた方を考えていたので嬉しいです…! (2020年3月17日 22時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
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