第８頁目【チョロ松】 ページ9
僕たちには『姉さん』と呼んでいる、一つ上の女の子がいる。
姉さんって言ってもトト子ちゃんの姉さんだし、僕らの姉さんじゃないんだけどね。
そして弱井家は姉妹揃ってよくモテる。昔から二人に近づく下心しかない男を排除するのが僕たちの仕事。
なんだけど、最近まで僕らは姉さんと話すらしていなかった。軽く黒歴史確定だわ。
まぁ仲も昔通り元に戻って、もうすぐ体育祭がやってくる頃。
クラス対抗リレーに参加する僕は、同じくクラス対抗リレーに参加する石森と一緒に、放課後グラウンドに集合していた。
もうそろそろ冷え込む季節だよな…Aとトト子ちゃん、風邪ひかなきゃいいけど。
「なぁチョロ松、あれ弱井先輩じゃねえ？」
「え？」
石森の指差した方を見ると、そこには保健の先生から手当ての仕方を学んでいるAが。
隣に立つのは同じクラスの保健委員の男子だろうか…。
なんか腹立つな…昔からAの隣に立ってるのは兄弟の誰かだったから、赤の他人、しかも僕たちの知らない人が立っているなんてこと滅多になかったし。
少しイラッとしながらそれを見ていると、耳の良い石森はその二人の会話に聞き耳を立てていた。
「なぁ！あの人弱井先輩の彼氏なのか！？」
「彼氏はいないはずだけど」
「でもあの人、弱井先輩の荷物全部持ってあげるって言ってたぞ！！」
……は？
何それ、聞き捨てならねーな。
誰だっけあの先輩、と男の先輩の名前を聞き出す。石森は情報通だから、結構なんでも知ってる筈だ。
「えーっと、確か保健委員の関口先輩。結構優しいし、草食系って感じで女子にも人気だって」
「ふーん…」
「おっと？我らがチョロ松が気にしてんのー？」
モッテモテのくせに〜、とツンツン肩をつついてくる石森を無視して、関口って人を見る。
まぁ、Aのことだから彼氏とかでは無いんだろうけど…。
「心配することないよ、Aに限って彼氏とかはないから」
「なんだその絶対的信頼…契約でも結んでんのか？」
「そんなとこ」
まぁAとは結んでないけどね。
Aの周りに彼氏になる奴らしき影が現れた時、僕たちは力を合わせて排除する。
トド松が情報を見誤るわけないし、きっとAはあいつのことどうとも思ってないってことなんだろう。
いくらAが好きでも、Aがなんとも思ってなかったら意味ないからね。
「クラス選抜リレーに出場する方はここに並んでくださーい」
「おい行くぞ石森」
「わぁってるよー」
もし脅威になるなら、なる前に排除する。
これトト子ちゃん直々の教えね。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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松々先輩(プロフ) - なのもちさん» ありがとうございます！私の夢主の中ではあまり見ないネガティブ思考の子なので難しいのですが頑張ります！ (2020年8月22日 11時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
なのもち(プロフ) - 続きが早くみたいなぁーなんて。いまさっきからみはじめました。ドハマリしてます！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: b3104d6996 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - Rain☆さん» ありがとうございます！！更新頑張りますね！ (2020年5月14日 14時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - 好きっ！！こういうの！！ (2020年5月13日 23時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 優凛~yurin~�擦気�» ありがとうございます！！更新頑張ります！ (2019年10月17日 20時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
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