【あんスタ】大人気アイドルの現在。3

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目の前に二度と会いたくない存在である三宅都がいた。


小さい頃から、Aたんの幼馴染みとして横にいた俺としては…女だと思ってたから、取られてしまうなんて考えてなかったのに。

まぁ…それでも心配は心配、都のことだから、同性愛が許される国でも行かれたら困るから、一応何度かは忠告した。


『だが…男?しかもめちゃくちゃ仲良さそう?』


月永レオ、最大のピンチである。



「…………っ…Aたん!!今日はオレ達Knightsのプロデュースの日だろ!?そんな奴、放っておいてさっさと行こうぜ!!」


「っおわ………ちょっ…!!」


「………ない……つ…?」



なんとかこの場からAを取り返すべく、もっともな理由をつけて、腕を引っ張る。


よろめきながらも、どうにかオレについてきている辺り…困ってたっぽい…?


だが、都のその場にとどまる力も強いせいかなかなか前に進まず。

都のふと漏らした声に苛立ち気に答えを返す。


「Knights!!オレの所属してるアイドルユニットのプロデュースの日なのAは!!!」


「………アイドル…?月永が…?」


こちらを驚いたように見つめる都に、ちょっと口が揺るまった。

得意気に何かを言おうとしたオレに、都はみるみるうちに顔を歪ませて…此方を指差す。



「アイドル!?お前が!?!!っぷは…!!!ちょっと聞きましたAさん!!?ひいぃ……お腹痛い…!!」


「…………………、」



『……こ………こいつ…!!!!』


涙が出るぐらいにお腹を抱えて、けらけらと笑っている都。

ちょっと本気で一発殴ろうと思った矢先、滲み出た涙を拭いながら、ぽつりと呟く。


「…ま…まぁいいんじゃないの…?それが今のレオの居場所みたいだし、さ。精々頑張ってよね、」


にっこりと笑いながらそう言っていたのだが、堪えられなくなってしまったのか、ぶふう!!とまた吹き出す。



「その(笑)(笑)騎士(笑)様(笑)(笑)ユニットで(笑)(笑)(笑)」


「お前ファンにリンチされるぞ…。」


「その時はAさんが守ってくださいね♪」


「いや…無理。」



にっこりと可愛らしい笑顔(凄く殴りたい笑顔)でそう言った都は、ぎゅっとAの腕に自分の腕を絡ませる。

そしてそれを俺に見せつけるように…鼻で笑った。



「……っ……おぉおぉお前……っ!!ま……まじでぶっ殺…!!!」


「きゃーっ!!Aさん逃げましょう!!」


「このやりとりを黙ってみていたあたしに感謝しろよ!!……っていうかいい加減手錠外せーっ!!」

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