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「誰?」
けん「俺は、けんいち。
昼はガードが堅そうだから、この時間に来てみれば、美人で有名なお嬢様が木に登ろうとしてるんだから驚いた。」
ガードが堅いねぇ。
まぁ。それに関しては否定はできない。
昼に来た、半端な男は私の最も恐れるばぁやが追い返しちゃうらしいし。
「あら、幻滅したかしら?
ごめんなさい、琴を弾いたり和歌を詠むようなことは昔から嫌いなの。」
けん「ふーん。」
そう言うと私の手を取ると、家を飛び出した。
満月の光で意外と夜道は明るかった。
でも、
「貴方なにを考えているの?家を出すことは禁止されてて、」
けん「木に登るようなおてんばな姫様にはぜひ見せてぇものがあるんだよな。」
さぁ、飛ばすぞ。というと、さらに足を速めた。
「すごい…!」
小高い山にやって来た私は、目を疑った。すごく大きな月が目の前にあった。
けん「これだけじゃねぇから。さぁ、これ登るぞ。」
男が指さしている木はとても大きなものだった。流石に高いし、これを登るの?
けん「何だよ、おてんば姫様には早かったか。」
「の、登れるに決まっているでしょう!!」
そう言うと、男の後を追って登り始めた。
あと少しというところまで登ると、上からスッと男の手が下りて来る。
彼の手を掴むと、太めの枝に腰掛けた。
けん「お疲れ様。これが本当に見せたかった物だ。」
「綺麗!」
そこにはさっきの月と、満点の星たち。
しかもさっきよりくっきりと綺麗に見えていた。
「貴方何でこんな場所を知っていたの」
けん「小さい頃に見つけたんだよ。
嫌なことをがあった時よく来るんだ。」
「そう。」
この男は自由なのね。
けん「また、来ないか。」
「いいの?!」
けん「あぁ、また暇を見て、な。」
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ルビー☆(プロフ) - 夏々緒(カカオ)さん» コメントありがとうございます!!そういう感想実は結構嬉しかったりします…!よければこれからもよろしくお願いします(*´˘`*) (2019年3月18日 18時) (レス) id: b5d373bc16 (このIDを非表示/違反報告)
夏々緒(カカオ) - ヤバい…恥ずい………///// (2019年3月17日 15時) (レス) id: f541e1b42e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルビー☆ | 作成日時:2018年12月4日 19時