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「好き」ということ-F-2 ページ36

ちょうど休憩に入る時、タイミング良く渉がバイト先に遊びに来た

俺の働くカフェは駅ビルの中にあり、いつもは休憩室で休むことにしているが、今日は渉と送迎デッキで休憩することにした


外の風に当たると、それだけで一気にリフレッシュできた


「渉、昨日はありがとう
タクシー呼んでくれたんだね、

俺、考えなしに店を飛び出しちゃって

お金も必ずお返しするから」



「大したことしてないよ

どうした?あの後
1人で大丈夫だった?」



「うん…」



本当は大丈夫なんかじゃ、ない

俺の中では未解決の大事件が起きていた

みっくんがくれた「好き」の意味を、あれから延々模索している



「…はー」



自分でも気付かない内に大きなため息をついていた



「…太輔、なんか一生懸命だね」


「え?」


「なんかさ、分からないけど、太輔、今までで1番きらきらして見えるんだ

きっと太輔が自分の本当の気持ちで生きてるからなんじゃないかと思う」


「渉…」


渉はいつも周りを俯瞰で見ている

親友の俺の事、当然もっと細かいことにまで気付いてくれる

だからきっと、本当にそう見えるんだろう


「好きなんでしょ?
北山くんのこと」


ずばり切り込んでくるところも、渉らしくて安心できるところだ


もちろん驚きはした


だって俺自身気付いて認めたばかりの気持ちに渉が気づいていたなんて



「渉、気持ち悪くない?」


「太輔を?
まさか」


思ってもみなかった、と言う言い方だったので、ほっと胸を撫で下ろした


「太輔、知ってるか?

『好き』って言う気持ちは、止められるものじゃないから、世界でいちばん偉いんだぞ」


「…それ、誰が言ったの?」


少し、考えて、

「…たぶん、昔母親が夢中になって観ていたドラマに出て来る女の子が言ってたセリフだ」

「へえ」

「でも、良い言葉だろ?」

得意そうに渉が言う



「本物の太輔が俺は好きだし

お情けで付き合ってもらう女の子たちはその方が可哀想だ
そんな付き合いに良いことはない

太輔のその気持ちが、どうなっていくのか分からないけど、いつも本物であるべきだと俺は思うよ」




「………渉が居てくれて、本当に良かった」


「太輔がそうやって笑ってるのが、一番嬉しいよ」



渉の存在は本当にありがたい

理解してもらえるってこんなに嬉しいことなんだ、と改めて思った

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まひろ(プロフ) - ちびさん» パスワードのお部屋は現在2箇所ございまして、そのパスワードが当て嵌まるのは『日常のひみつのふたり2』です。お入りいただけますように🙏 (2023年3月8日 22時) (レス) id: 545ef390a1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - 大丈夫です、本当すみません、すぐ見に行くのでお知らせだけお願い出来たら、またやってみます、誕生日もあってるんですがね泣 (2023年3月8日 22時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - ちびさん» ちびさん、そうなのですね💦パスワードは解けましたか?プロフからメッセージを送る、としていただければ、直接お教えできるのですが…💦方法を検討してみますね💦 (2023年3月8日 22時) (レス) id: 545ef390a1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - またリクエスト失礼します、私あの甘々藤北が好きなんで藤北屋台のような、日常の話見てみたいです⚪︎良かったらお願いします (2023年3月8日 22時) (レス) @page50 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - そうなんです、特にオークラくんと薮くんには甘々であれは藤北担としては、妬いちゃいます、だからまひろさん仲良し藤北めっちゃ好きなんです (2023年3月8日 20時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まひろ | 作成日時:2022年4月23日 0時

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