僕の大好きな君 2

「好き」ということ-F- ページ33

みっくんのうわごとのような“好き“を聞いてしまったのが引き鉄となり、自分自身の中で燻っていた想いを自覚してしまった俺は、みっくんのそばに寝ている緊張感に、しばらくは寝つけなかったが、いつのまにか眠っていたらしい


…この間まで、普通に隣で寝ていたと言うのに


目が覚めると同時にベッドからはみだしたみっくんの腕が目に止まる


起き上がり、寒いといけないと、その腕をそっと布団の中に入れると、みっくんがもぞもぞと動き、身体ごとこちらを向いた


瞬間、昨日のみっくんの唇の感触が蘇り、それだけで身体の中心が疼いた自分に驚いて、ふるっと頭を振った


みっくんを好きだとはっきり自覚してしまったばかりの朝、起き抜けの俺に、無防備なみっくんは刺激が強すぎる


そしてそれは、

俺がみっくんに恋心を抱いていることの、認めざるを得ない確かな証拠であると感じる





まだみっくんはすうすう眠っていた

よほど疲れていたんだろう

きっとそれもあっていつもより酔っ払ってしまったんだろう

そう、結論付ける





博愛主義者のみっくんの「好き」は、


きっと俺の好きとは違うはずだ………



壁に時間割が貼ってあったので、見ると今日は3限だけらしい

時間に余裕があることを知って、安心した

俺の方がバイトで早いので、心配ではあるものの、念のため目覚ましを合わせてやり、家を出た



鍵をかけ、郵便受けに入れると、ひとつ、大きく息をついた

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