僕の大好きな君 2

再会-F-5 ページ10

俺から連絡を取ることができず、話も聞けずにしまったまま、俺たちは3年生に進級し、そのまま忙しくなり、会うこともできなくなった

大人になり、
恋愛経験を積んだ今だから分かる


俺はあの時、


みっくんの彼女にやきもちを妬いていたんだ


みっくんのことが、好きだったから



高校に入学し、新しい環境に一刻も早く慣れることと、早速始まっている受験勉強に追われ、次第に連絡が取れなくなっていったが、みっくんのことはもちろん、いつも心にあった



部活やクラスメイトとの交流もそれなりにあって、告白されて女の子と付き合ったりもした


バレー部のその子は、俺らバスケ部と同じ体育館を使うから、いつもお互いを見られる距離にいた

ある日の部活終わり、帰りの準備をしていると、待っていてくれたその子から不意打ちのキスをされた


驚いて顔を見ると、

「... 太輔くんはなんで私とつきあってくれてるの？」

と聞かれて、なんて答えたらいいのか分からなかった

好きだから、と言う言葉はすぐには出てこなかった


彼女に対する罪悪感を拭い去りたくて、何も言わずに今度は俺からキスをした


『たいすけさ、キス、したことある？』

みっくんの言葉を思い出していた



あれは、
あの時みっくんは、
どんな気持ちでああ言ったんだろう

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