16/思わぬ報告 ページ18
「ジョー、今なんて?」
私は思わず聞き返し、ぱちくりと瞬きをした。
ジョー「だァから、何回も言わせんなよ。お前を人間界に連れてってやる」
次第に私の頬は紅潮していき、身体は自然と跳ね上がった。
「ほ、本当!?本当なの!?ねぇジョー!」
エイト「わっ………ちょ、おま、いきなりくっつくな!」
ジョーの言葉も無視して、私は踊るように飛び跳ねる。
だって、それほどに私はその言葉を待っていたから。
確かにこの間ジョーに連れて行ってもらったので人間の世界を知らないわけではない。なんなら、あの後もこっそり海面だけではあるが行っているのだから。
しかし、それとこれとは訳が違う。
ちゃんと堂々と、何も怖がることなく人間の世界を見られる。
それをどれだけ私は待ち望んでいたことか。
「あぁ嬉しい、本当に嬉しいわ!」
ジョー「少しは落ち着け!………まぁ、そこまで喜ばれると俺としてもありがてぇがな」
「ねぇ、いつ行くの?終わりはある?どんなところに行くの?」
ジョー「だから少しは落ち着け!ハロウィンの間だけだからな!」
「それでもいい!ねぇもっと教えて!」
ジョーの目が白くなるまで、私の質問は止まらなかった。
人間の世界に行けること、楽しみだわ!
しかし、ここで私はとある問題に気づいた。
ヒューゴー………彼にはなんて伝えよう。
しばらくはあの場所で会えなくなる。そうとなると彼ともしばらく会えなくなるかもしれない。
人間の世界にいれば、彼とも会えることはあるのだろうか。
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ヴィランズ尊くて無理 - 続き楽しみにしてます‼ (8月9日 17時) (レス) @page19 id: 3b56fa98f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:下呂 x他1人 | 作成日時:2022年10月19日 17時