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────昔の夢を見て、眠れなくなってしまった。
まだ日もでてない時間だが、眠気など全く無く、
目をつぶるだけで恐怖が押し寄せた。
あれ…
俺はいつの間に電車に乗ったのだろう、
ガタン、ゴトンと音を鳴らし揺れる車体にようやく気づいた。
無意識の間に俺は何をしていたのだろう…
おそらくもうすぐ夜明け。
だんだん空が藍色から黄緑っぽく変わってきた。
…もう、ダメだ。
電車に揺られている俺は、彼女の名前さえ思い出せなくなっていた。
どんどん薄れてゆく、過去の記憶。
残るのは思い出したくもない偽りの自分だけ。
あれっ、自分ってどんな性格してたっけ…
本当の性格さえも思い出せない…
でも今の俺は、、、
一言で言うなら最低だ…
他人の幸せを願う気持ちも、
誰かのためにと思う気持ちも、
全て全て無かった。
もはや反対に
こんな世界が無くなれば俺は生きてなくて済む。
この全世界の人がこの世から居なくなれば俺は幸せなのに…
と、自己中心的な考えのみ。
でも…
でももし、俺が、
人々の幸せを願ったら…
誰かのためになれたらなんて思ったら…
神様は少しは俺を見直してくれる…？
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