君と私とチョコレート。

クリスマスケーキ ページ16

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深澤「もうすぐクリスマスだよなぁ」


缶コーヒーを持ってボーッとしていたふっかが言う。


岩本「もうそんな時期か」


深澤「そうだ、Aちゃんってさ、クリスマスの予定あんの？」


岩本「俺に聞かれても知らねーよ」


深澤「Aちゃん誘おっかな〜」


岩本「は？お前には他に誘う相手が山ほどいるだろうが」


深澤「それがみんなダメ、しっかり本命と約束してやんの」


岩本「で、Aを誘うってか」


深澤「そう、この前連絡先聞いたし♪」


彼はニヤニヤしながらスマホを取り出す。


こいついつの間に…


岩本「ダメだ」


深澤「え？」


岩本「あいつをそんなノリで誘うんじゃねーよ」


深澤「なんだよこえー顔して(笑)」


岩本「そういう軽い気持ちならやめとけ」


深澤「やけに守ろうとすんじゃん」


岩本「Aは繊細なんだよ。お前みたいなチャラい男に遊ばれたら傷つく」


深澤「おいおい、言うね〜」


岩本「実際、何人の女を泣かせてきたんだよ」


深澤「待ってくれよ、なんで俺がお前に忠告を受けてんだ？」


彼は立ち上がり、俺の前に立つ。


深澤「そもそもお前は彼女の何なんだよ」


岩本「…ただの同居人」


深澤「なら黙っててくれ」


岩本「…」


深澤「わかったわかった、残念だけどクリスマスは諦める」


彼は両手をあげる。


深澤「まぁでも、いつかは、ね(笑)」


彼は不敵な笑みを浮かべ、オフィスに戻った。


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