スマホから推しがでてきた【北信介】

7日目 バス ページ29

相合傘、隣には異性の先輩。

雨の降るバス停で並んで待ってるって、

少女ゲーも驚きの展開すぎる

それに、

「もおちょい待っとったらバス来るで」

その異性の先輩が、北先輩なのがな。

少しだけ濡れてる髪がなんとも言えない色気すぎて。

北先輩直視したら死んじゃいそうビジュ強すぎる。

「なあ」

突然声を掛けられて、少し肩が跳ねる。

『は、 はいどうしましたでしょうかっ』

思わず変な事を口走りそうになった。

「北先輩、て堅苦しいし呼び方変えてくれへん」

え、と驚いて北先輩の方を見ると

パチリ、と視線があった。

『じゃあ、北さん』

角名と治君がそう呼んでたし

「なんや、信介って読んでくれても構わへんけど」

そう少し揶揄うように言ってくる。

『や、信介さん、はちょっと恥ずかしいので…』

信介さん、か。慣れない、とにかく慣れない

「ふふ、まあ気が向いた時にでも呼んでくれや」

目を細め笑う北さん、顔が良すぎる。

そんな事をしてるとバスがきた。

「ほら、先乗り」

『はい、』

お金を払いバスの中に乗ると、

乗ってる人は珍しく少なくい。


まあそれは、良いんだけど。

なんでさり気なく2人席に座ってるんだ？

さっきより近いくらいの距離に心拍数が脅威の上がり方している気がする。

さっきの柔軟剤の匂いと、なんだろう。

シャンプー？いや違う、石鹸の匂い…？

とにかく凄いいい匂いフレーバーすぎてつらい。

『き、北さん凄いいい匂いしますね』

あーーー思わず言っちゃったよ！！変態認定確定

「そないええ匂いするん？自分じゃようわからんけど」

あ、特に気にしてないみたいだ良かった良かった。

「そうや、最寄り駅どこなん？」

『こっからあと4つ先のとこです』

「すごい偶然やな、俺もや」

と微笑んだ。

ゔっ、私北さんの笑顔に弱いんだよ…


それにしても、最寄り一緒なのにバスで1回も会ったことないなんて少し不思議だな。

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