本当に残酷なもの ページ18
田噛と別れ、再び探索に向かう二人。田噛がくれたカンテラのお陰で視界が明るくなり、その灯りを頼りに進んでいく。
そして１階を探索していると開きそうな扉があった。イメルダが手をかけ引いてみると、多少つっかかるが開きそうだった。
『あ、この部屋、入れそうですよ！』
「そうだな。入ってみよう」
二人は教室の中に入って行った。
・・・・
カンテラの薄灯りに照らされる室内を探索していると、机の隅の方で何かが光った。
『あ！これは………やっぱり！！』
それは探しているネックレスのパーツだった。それを手にしたイメルダはゆっくりと目を閉じてしゃがみこむ。それに気づいた斬島が彼女に駆け寄り抱き寄せると、それから間もなくイメルダは意識を手放した。
・・・・・・
「ねぇ聞いた？あの噂」
「ああ、例のあの子でしょ？自分の事、可愛いとでも思ってんのかしら」
「相手が課長だっけ？でもあの人妻子持ちでしょ？」
「勘違いしてるよね」
ヒソヒソと交わされる会話。それは決してほのぼのとしたものではなく、聞く者を不快にさせる内容。少なくともイメルダはそうだ。
『っ………また…』
眉間に皺を寄せ、顔をしかめるイメルダの頭の中にマキのものであろう声が響いた。
ーありもしない噂を囁かれて……ー
『マ、マキさん！？』
ー弁解も聞いて貰えなくて……ー
『マキさん！！どこにいるんですか？』
ーただ、だだ、ー
『あ…………マキさ……』
ー心を壊されていく………ー
『ふ………ぅ…』
ーどうして………私………だけ………ー
そこまで聞くとイメルダの意識は次第に薄れていき、暗闇に吸い込まれていった。
・・・・・
……い、イメルダ！！………
……イメルダ！！イメルダ！！………
聞き覚えのある声にイメルダがゆっくりと目を開けると、心配そうに覗き込む青と黄色の瞳。
『斬島さん……平腹さん……』
「イメルダ！！良かったっ！！」
「大丈夫か？」
イメルダは抱き付いてきた平腹を宥めながら頷く。そして、先程の光景を二人に話した。
・・・・
「そうか……マキにそんな事が」
「…………」
『はい………』
俯く二人にイメルダが問い掛ける。
『無視や暴力、暴言……それよりももっと残酷なもの………分かりますか？』
「？」
「ほ？」
『それは………興味本意で無責任な人の噂です……』
不思議そうな顔をする二人にイメルダは悲しそうに呟いた。
＊ゲームも漫画もカスってませんね、はい。すみません( ノД`)…
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柊羽(プロフ) - 月華さん» ありがとうございます！！これからも駄文ですがコツコツ更新していきますので、よろしくお願いいたします。イラストへのコメントもありがとうございます。 (2016年7月4日 8時) (
レス) id: 9a8d1a9239 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - ていうか画力が神ですね！尊敬します！ (2016年7月3日 13時) (レス) id: 733f44e5a8 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - すごい大好きです！応援してます！ (2016年7月3日 13時) (レス) id: 733f44e5a8 (このIDを非表示/違反報告)
柊羽(プロフ) - リンカさん» ありがとうございます。拙い文章ですが、楽しんでいただけて嬉しいです。 (2016年3月28日 19時) (レス) id: 9a8d1a9239 (このIDを非表示/違反報告)
リンカ - 凄く面白いです！！ 更新頑張って下さい！ (2016年3月28日 14時) (レス) id: bf716977a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊羽 | 作者ホームページ：http://nanos.jp/ys3127/
作成日時：2016年3月22日 19時
