【イナイレ】夏色デイズ【カゲプロパロ】

memory34〜シロの持つ能力〜 ページ45

前回のあらすじ…スズメバチが侵入し、メカクシ団パニック。

その時シロが恐らく目の能力を発動させ、そのスズメバチを壁ごと粉砕した。

…一体どういう事だろうか？

シロ「これで……大丈夫だよね？」

ボロボロと破片が零れる壁から手を抜きながら、シロはこちらを向いてニコっと微笑んだ。

一方でアタシらは…顔を青ざめて引きつった笑みを返した。

確かにスズメバチを駆除してくれた事はありがたい。

きっとシロがアタシらの事を思いやってくれた上でやってくれたんだろうから。

けど…壁まで粉砕する必要あったか！？ないよな！？

ヒロト「あああああッ……！アジトの壁が……！」

基山がその場にがっくりと膝から崩れ落ち、静かに絶叫した。

涼野「これ……修理費いくらかかるだろうか」

南雲「さあ……結構かかるんじゃね？」

それはこの二人も一緒で、厚意でやったシロに悟られぬようにひそひそと壁の事を話し合っていた。

何人か壁の崩壊で現実逃避している者もいるが…今はおいといてシロの事を考えよう。

A「シロ……もしかしてアンタも能力持ってんのか？」

シロ「能力……？そう言われれば、そうかも」

A「基本的にはどういった能力だ？」

アタシが続けざまに尋ねると、シロは少し間をおいてこう言った。

シロ「えっと……何か力が湧いてくるんだ。目に全神経を集中させると、体中に力が湧いてくるんだァ……」

目に力を集中させると力が湧く？…何とも目に関係ない能力だ。

メカクシ団の奴らの能力は全部「目」に関係している。

それとは違ってシロの力は、まるで覚醒したみたいに自分の身体能力が上がる。

系統は違うものの、目の能力の特徴である『能力発動時目が赤くなる』とは同じだから、一応は『目の能力』という事にしておこう。

不動「それで？コイツもウチに入んのか？」

ヒロト「うん……シロくんも恐らく目の能力持ちだからね」

亜風炉「だとしたらまた名前考えなくちゃね」

A「それに関してだが、もうアタシが考えてある」

先程シロの能力を分析した時に思いついたのだ。

神童「その名前って？」

A「名前は……『目を醒ます』だ」

全員「『目を醒ます』？」

A「ああ。覚醒って字の醒で醒ます。コイツの力はどうやら身体能力を上げるっぽいから、覚醒の意味も込めて……だ」

風丸「成程……」

アタシが名前を言った時、肝心のシロはキョトンとしてたけど…まあこの先も大丈夫だろうな。

memory35〜改めて新団員の歓迎会〜→←memory33〜いやアンタも能力者かい〜

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