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story53 ページ15

鬼道side

先程までの接戦はどこへやら、俺たちが対峙中の涼野は突然現れた南雲に冷たく言い放った。

それに対して、南雲はその目を見開き涼野を見ていた。

ちょっと待て。一つ確認していいか?

…今は戦闘中だよな?

涼野「私の知っている南雲はそんな臆病な真似しない。君は……どんな敵にも臆せずに、立ち向かう奴だ。それは共に長い時間を過ごしてきた私には分かる」

南雲「涼野……すまねえ」

涼野「分かってくれたのならそれでいい。ほら、さっさとアイツらを潰すよ。何てったって私たちが組めば……冥界最強だからな」

南雲「ッ!?……そうだったな。分かった……やるぞ風介」

涼野「了解晴矢」

どうやらあちらで勝手に同盟のようなものを組んだらしい…。

これは俺たちはかなり危機的状況に陥ってしまったようだ。

流石に俺たちでも亜種二人相手は厳しい戦いに…いや確実に敗北するだろう。

ちらりと後ろにいる仲間たちを見やる。

二人とも絶望に満ち溢れたようなそんな顔をしていた。

…こんな状況でも円堂ならきっと笑っていられるんだろうが。

せめて俺は俺に出来る事をしよう。

鬼道「やるぞ、豪炎寺、アフロディ」

豪炎寺「……ッ!?ああ、任せろ」

亜風炉「お安い御用だよ」

二人とも俺の意図を分かってくれたのか、俺の無謀な考えに賛同してくれる。

大丈夫…!例え確実な敗北が決まっていようが!それを覆す事だって出来る。

だから今は…自分たちが全力でやれる事を!!

南雲「アトミックフレアッ!!」

涼野「ノーザン……インパクトッ!」

二人の必殺技が右へ左へ交差しながら、俺たちの迫ってくる。

咄嗟に俺たちは防御の構えを取る。

その時だった。

綱海「オラアアアアアッ!神・ツナミブースト!!」

轟々とうなる海流が二人の必殺技を飲み込んで、誰もいない方の壁に突っ込んだ。

技の飛んできた方向に顔を向けると…ニッと笑う綱海と、心配そうにしている立向居、異能で狼の姿になっているアツヤが立っていた。

どうやら逃げた南雲を追って、上の階へと上がってきていたらしい。

何はともあれ助かった事に変わりはない。

立向居「皆さん!大丈夫でしたか!?」

綱海「どうやら間に合ったみてえで良かったぜ!」

鬼道「ああ助かった。感謝するぞ」

俺が礼を言うと、綱海は円堂のように眩しく笑った。

さて…これであの二人と戦うメンバーは揃った。

これならまだ勝機はある!さあ決着をつけるとしようじゃないか!

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作品ジャンル:ファンタジー
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虹月彩葉(プロフ) - 千さん» カッコいいと言って下さりありがとうございます! (2020年10月12日 22時) (レス) id: 69f63be817 (このIDを非表示/違反報告)
- バトルシーンカッコいい…! (2020年10月12日 0時) (レス) id: dac037c662 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虹月彩葉 | 作成日時:2020年9月18日 22時

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