番外編《8》[クリスマスver.] ページ46
ヒカル「____と、言いたいところだが、そこまでくだらない事に付き合う暇はない。」
ギンジロウ「逃げるなど、卑怯者だぞ!!」
ヒカル「卑怯者……?」
ひきつった顔で彼はスワローから出ようとして、ギンジロウ君に向き直る。
ヒカル「君には分からないだろうね。ここでのんびりしていたら僕には数少ない暇な時間を潰す事になってしまうよ。」
それって……私とも、お遊び程度の恋だったっていう事……?
ヒカル「じゃあ、帰るよ、A……って!?」
A「酷いよ、ヒカル君……」
彼は何故、私が泣いているのか分からないだろう。
気付いたよ。ヒカル君は、私に好きにさせておいて弄んでただけだって……!
ヒカル「ぼ、僕が何かしたのか!?」
A「……ヒカル君なんかっ、嫌いだよ!!」
これ程まで泣いた事はなかった。いつもはすすり泣き程度だったのに。
今日は大声を出していたらしい。走った為か、呼吸がしづらい。
あー……今日のパーティーはヒカル君と顔、合わせられないだろうなぁ……
溜め息をついた時、ダック荘の近くまで来ていたからか、カゲト君と会った。
カゲト「……ああ、お前か。……何で泣いてんだ!?」
彼にも慌てられた。女子が泣いているのは男子にとって、慰め方が分からないのだろう。ユノやバネッサ、キヨカなら優しく抱き締めて宥めてくれる。しかし、目の前にいるのはカゲト君だ。
A「言えない。」
カゲト「そんなはっきり言われても分からないっすよ。」
頭を掻きながら参ったなというような表情を見せる彼。
カゲト「はぁ……取り敢えず、俺の部屋へ来るか?」
A「え?いいの?」
カゲト「ああ。」
これで男子寮に入るのは2回目だ。私はまだハルキ君の部屋しか知らないが、カゲト君のはどうなっているのだろうか。
1階の奥に彼の部屋が存在していた。カゲト君は一人で使っているんだそうで。
カゲト「……汚いけど気にしないでほしいっすね。」
とか言いながら男子とは思えない程、部屋は整理整頓されていた。
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- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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籠。(プロフ) - 霧川☆五月さん» ありがとうございます!!!(*^o^*)はい!頑張りますね♪ (2013年12月13日 17時) (レス) id: aa3c000fde (このIDを非表示/違反報告)
霧川☆五月 - 面白いですねっ(≧∇≦)これからもがんばってください。 (2013年12月13日 14時) (レス) id: 7107ecde6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:籠。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rou/
作成日時:2013年12月7日 17時