SCENE 2 その4 ページ8
いよいよクレアモンテ家の舞踏会、当日がやってきた。
その頃、クレアモンテ邸では……
「何をしているの？！さっさとそれを飾ってしまいなさい！！」
「早く！奥様とお嬢様方の朝食はまだ出来ないの？！」
「ミア様を呼びに上がりなさい！」
「ちょっと、このドレスの仕上がりは何？！今すぐ新しいものを作らせなさい！」
「申し訳ございません、リア様！」
たまに混じる叫びはリアのものだ。
リアが普段、いかに甘やかされているかは、言わずと知れたものである。
そして、ミアは……
「ふぅ……。」
階下の喧騒をよそに、１人で招待客リストに目を通していた。クイーンが誰に変装しているのかを見抜きやすくするためだ。
「……そう言えば、私のドレスはもう届いていたかしら。」
いかに社交的な能力が無いとはいえ、この舞踏会にだけは最後まで出席しなければならない。
立ち上がって、大きく伸びをする。
コーヒーでも飲みに降りようと靴を履いた時、メイドが呼びに来た。
「はぁ……。」
朝食の時間を忘れていた。
「おはようございます、お母様。」
そう言って席に着く。
今、この朝食の席に着いているのは、ミアとクレアモンテ夫人だけ。
「……おはよう。」
相変わらず素っ気ない態度。……まあ、いつもよりはましだ。それにわたしには、お母様と会話する気なんてない。
「ミア。」
突然話しかけられて驚いたミアの手が震えて、グラスの水がこぼれる。
「な……何ですか？」
「何ですか、じゃないでしょう。」
ああ、この居心地の悪さ。いっそ愛おしいほどだ。
パンを指でちぎる。
「舞踏会用のドレスはもう取りに行かせたのかしら。リアがあなたの分まで注文してくれたのよ。なんて良い子なのかしら。まるで天使のようだわ。」
「……。そうですね。」
ちぎったパンを口に入れる。
ガタン！
「ミア様？もう宜しいのですか？」
「ええ、下げてくれて構わないわ。あまり食べられなくて申し訳なかったのだけれど。」
執事に答える。
「いいえ、滅相もございません。お加減が優れなかったのでしょうに……。」
「そんなことはないわ。でも、心配してくれてありがとう。」
「ミア様……それでは、後ほどお部屋に何か飲み物をお持ちします。」
「そうね。ココアを……お願いできるかしら？」
「分かりました。それではすぐにご用意します。」
「ありがとう。では。」
立ち去るミアの後ろ姿に、この屋敷の老練の執事は微かな違和感を覚えた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
イブニングドレス
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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ペンギン - 面白い！ (2021年3月12日 18時) (
レス) id: c1bf0f2153 (このIDを非表示/違反報告)
queenssapphire(プロフ) - ありがとうございます！！ (2018年1月15日 9時) (レス) id: 0482909ee0 (このIDを非表示/違反報告)
月読命 - queenssapphireさん» 文章が洗練されてて読みやすいです…! これからも頑張ってください！ (2018年1月4日 20時) (レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
queenssapphire(プロフ) - コメント欄が楽しいです( ´ ▽ ` ) (2017年11月19日 22時) (レス) id: 8d67e18895 (このIDを非表示/違反報告)
queenssapphire(プロフ) - ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！キャラの名前を変えられない仕様なので、実質夢小説ではないのですが……ゴメンナサイ (2017年11月19日 22時) (レス) id: 8d67e18895 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クイーンズサファイア | 作成日時：2016年8月27日 12時
