お気に召すまま 〜キスの夜の夢〜

act 7 ページ7

タマーガレットside

もうっ、ミヤターニオのバカ！
昨日あんなにひどい事言って追い払ったのにまた私の前に現れるなんて…

私はタマーガレット。羊飼いの娘。
母はもう既に亡くなってて、父親代わりの叔父が育ててくれた。
父親はどっかの領主らしいが母との結婚に反対されて、他の女と結婚したらしい。
…だから男なんて信用しない。

だけどミヤターニオは…

そりゃあ鼻は大きいけど、割と整った顔立ちだし、あの笑顔もちょっとニヤニヤしてるけど可愛いって思っちゃう。

そして…好きって言われると、胸が甘く疼く…

だけど、今日もまたひどい事言っちゃった。
だからもう二度と来ないわね。ミヤターニオ…


好き…



…そんなタマーガレットの心の底を知る由も無いミヤターニオが今日も振られて落ち込んでいるところに妖精達が現れる。


『落ち込むなって。今から僕たちが協力してあげるからね〜♪』


するとその声に反応したミヤターニオが振り向いた。


『だ、誰？…あっ！君たちは！もしかしてこの森の妖精じゃない？』

『あっ？僕たちの事が分かるの？君、相当な妖精オタクだね！』

『あはは、ソウ面白い〜♪ そうだよ、僕たちは妖精。君の恋を成就させてあげる！』


ミヤターニオを想いながら、木の切り株を枕に眠りに就いているタマーガレット。
その愛らしい寝顔にニヤニヤしてるミヤターニオに呆れながら、ソウが説明する。


『この薬を瞼に垂らすと、再び目を覚ました時に最初に見た人を好きになるんだ。今からこれをこの娘に垂らすから、目覚めるまで側にいるんだよ』

『分かった！ありがとう！』



そうしてタマーガレットの側にミヤターニオを残し、再びあのイケメン二人のいた場所へ戻る妖精達。
そこでは二カーディオとケントリスがいい感じに…


『あ〜っ！僕のお気に入りの彼が〜！しかも相手男じゃん！彼、男が好きだったんだ！』

『じゃあ女にしちゃう？面白い事になりそう♪』


いたずら心を起こしたマリウスが、性別逆転の魔法をケントリスに…
という事は…


『きゃーっ！私の身体がー！』



おやおや、大変な事になってきましたよ…

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