転生したら異世界だった件【転スラ】 (ページ35)

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32話閑話ページ35

豚頭魔王討伐から数日後。
会議が開かれ、各種族との大同盟が組まれた。
オーク総勢15万以上の数で食糧問題が出てきたが、ドライアドのトレイニーさんの提案で何とかなるみたいだ。
その後、リムルは10日程掛けてオーク達に名付けをしていた。
その間の僕は、ベニマル達武闘派と稽古したり、シュナ達と料理をしたり、レイラと蒼熾に付き合って出かけたりしていた。

そして今日はーー

「なぁ、二人だけで話しをしたいんだが、ちょっと時間あるか？」

リムルが屋敷にやってきていた。
僕は二つ返事で了承すると、リムルを客室に案内し、部屋を結界で音漏れしないようにした。
部屋に着くと、ソファに座ってもらい、僕は備え付けのポットに水を入れてお湯を作り、豆を挽いてコーヒーを淹れ、リムルの前にカップを置いた。

「リムルは砂糖やミルクを入れて飲む派ですか？」

「これってコーヒーだよな。ああ、どちらとも頼む。」

カップに淹れてあるコーヒーをジッと見つめ、何かを考えているリムルは、僕から砂糖とミルクを受け取るとそれぞれカップの中に入れ、ゴクリと一口飲んだ。
僕はそれを凝視しながら自分のカップに注いだコーヒーを飲む。
それから無言で飲むリムル。
飲み干して一言、

「う、美味い！喫茶店で出されている物よりも中々な物だ！！」

と絶賛してくれた。
良かったと一息呟いておかわりはいらないかを聞くと、もう一杯頼むと言われたのでまた淹れる。
今度のものはゆっくり飲むようで、一口口を着けると一旦テーブルに置いて、正面を向いて口を開いた。

「美味いコーヒーをありがとな。それでここに来た用件なんだが、お前、ケンって元日本人だったりするのか？」

「え、そうですけど。もしかしてリムルも元日本人だったのですか？」

「ああ、ちょっと色々あって転生してな。お前も転生してこの世界に来たのか？」

「はい。死んだと思ったらいつのまにかこの世界の、大鬼族の里に生まれていましたね。リムルはどんな感じだったんですか？」

「ああ、俺は……」

……
…

それからお互いの身の上話をし、意気投合していた。

「ケンも大変だったんだな。まあ、この世界に転生したんだ。和食や洋食、中華や色んな物を再現して、町をどんどん発展させて行こう！」

「そうですね！僕も出来る限りの事をさせていただきますよ！」

「おう！俺の友として今後とも宜しくな！」

二人で厚く握手して笑いあう。
今後の事を考え僕は、とても楽しみに思うのだった。